2週間ほど前から、ポイントサイトにハマってしまい、もらったメールにある情報をクリックする毎日だ。 登録しているのは一つだけではない。 それだとポイントも限界があるので、数ヶ所に登録している。
もちろん、そういったところには、ちゃんとしたメールアドレスを登録しているわけではない。 使っているのは転送メールである。 これで、もし変なメールが送られるようになっても、すぐに転送メールを解約すれば、被害を避けることが出来るわけだ。
ところで、ポイントはクリックだけで貯まるものではない。 資料請求したり、会員登録したりしないと、高いポイントはもらえないのだ。 そういう場合、住所や名前を書くことが必須になっているのだが、当然信用のおけるところでないと書かないようにしている。 そのため、今のところは身に覚えのないところからの封筒やハガキなどは来ていない。
実は、ぼくがハマっているのは、ポイントサイトだけではない。 それは懸賞サイトである。 ところが、ここはメールアドレスだけではなく、資料請求などと同じく住所・名前・電話番号が必須になっている。 そうしないと賞品を届けてもらえないから、しかたないといえば、しかたないといえる。 そこでいかがわしそうなところは避けて、応募している。
さて、今日のこと。 午前中、母を買い物に連れて行ったのだが、その途中、携帯に電話が入った。 見ると大阪からである。 大阪に知り合いはいないが、先日仕事のことで問い合わせをしていたところがある。 おそらく、電話はそこからかかっているのだろう。 運転中ではあったら、ちょうど店の前が渋滞して足止めを食っていたため、電話には出ることができた。
「もしもし、しろげしんたさんの携帯ですか?」 「はい、そうですけど」 「先日、懸賞に応募していただきまして、どうもありがとうございました」 「えっ、懸賞?」 「ええ、覚えてらっしゃらないですか?」 「はい…」 「ああ、たくさんの懸賞に応募されているんですね?」 「ええ、まあ…」 「ああ、そうですか。実はですね、今月の13日に、自社の懸賞に応募されているんですよ」 「はあ、そうですか…」
その時だった。 うしろの車がクラクションを鳴らしたのだ。 顔を上げてみると、すでに前の車はいなくなっていた。 そこで先方に「あ、ちょっと待ってください」と言って、車を動かそうとすると、先方はそれを察したのか「あ、もしかして運転中ですか?」と言う。 「はい」 「ああ、それは失礼しました。では、切りますね」 「ああ、すいません」 「いえ、こちらこそ申し訳ありませんでした」
そう言って、先方は電話を切ったのだったが、その後電話がかかることはなかった。 夜、嫁ブーにその話をすると、「えー、それ当選の電話かもしれんよ。何の懸賞に応募しとったと?」と言う。 「それが、何の懸賞だったか覚えてないんよ」 「もしかしたら、現金かもしれんよ。そういうところに応募した覚えない?」 「あるぞ。『100万円当たる』とかいうの」 「それよ、それ。登録したのが本人かどうか確かめる電話やったんよ」 「そうか!」 「そうそう。きっとそうよ」 「そうやの。そう思っとったほうが楽しいのう」 「新しい車買う足しになるやん。家のローンの返済の足しにもなるし」 「えっ…?」 「そうそう、ノートパソコンも欲しいとか言いよったやん。沖縄にもも行きたいし」 「‥‥」
100万円で、そこまでは出来んだろうが。
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