頑張る40代!plus

2006年04月26日(水) ザターン、飛ぶ!

配達帰りのこと。
ちょうどスペースワールドの横を通っていた時に、トラックの運転手が、
「あの新しい乗り物(ザターン)、いつからかねえ」と聞いてきた。
「今月の29日からですよ」
「もうすぐやねえ」
「乗りに行かないんですか?」
「行くわけないやない。あんなのに乗ったら気分が悪くなる」
「おれ、乗りたいですよ」
「ああいうの、好きなんね?」
「大好きです。下腹がムズムズするような感覚がいいんですよ」
「うーん、よくわからんなあ…。そりゃそうと、今日は試運転してないねえ」
「雨がパラついているからじゃないですか」
「ああ、そうかもしれん」

そういう話をしている時に、ちょうどザターンの横にさしかかった。
その時だった。
助手席に乗っているぼくの横を、ザターンが「ゴーッ」という音を立てて、走り抜けたのだ。
運転手もそれに気づき、二人で「行ったー」と叫んだ。
その叫び声が終わる前には、ザターンはもう頂上まで上り詰めていた。
そして、急降下して一気に下まで降りてきた。
トラックがザターンの横を通り抜ける、ホンの数秒の出来事だった。

「すごいねえ、あれ」
「速かったですねえ」
「あっという間に頂上やったねえ」
「ええ。エンジン、何を使ってるんですかねえ?」
「ロケットエンジンやろうか?」
「それじゃあ火を噴くじゃないですか」
「ああ、そうか。やっぱりワイヤーみたいなので引っ張るんかねえ?」
「いくら機械で引っ張るとしても、あれだけのものを一気に頂上に持って行けないでしょう」
「うーん」
「ペットボトルロケットの原理ですかねえ」
「空気圧くらいじゃ、あんな重たい物を動かすことは出来んやろう。おそらくバネやろかもしれん」
「パチンコじゃないですか」

ザターンの試運転を目の当たりにし、興奮したメカ音痴の二人は、職場に戻るまで延々と議論を闘わしたのだった。


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