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2006年02月15日(水) 嫁ブーを職場に連れて行く

昨日、嫁ブーを初めてうちの職場に連れて行った。
その辺にいた人を捕まえては紹介していたのだが、嫁ブーはそのたびに笑顔で「いつもお世話になっていまーす」と愛想を振り撒いていた。
もちろんほとんどの人が嫁ブーとは初対面なのだが、中にはぼくの日記を読んだり、ぼくの話を聞いたりして、ある程度の予備知識を持っている人もいる。

ぼくが一番嫁ブーに会わせたいと思っていた、イトキョンもその一人である。
イトキョンはぼくの横にいる嫁ブーを見るなり、「あっ、お嫁ちゃん?」と聞いた。
ぼくがうなずくと、イトキョンは勝手に自己紹介を始めた。

イトキョン「初めまして。イトキョンでーす」
嫁ブー「初めまして。いつもお世話になっています。イトキョンさんの話はよく聞かせてもらってますよ。写真も見せてもらったし…」
イ「私のほうも、よく写真見せてもらっていますよ」
嫁「えっ、どんな写真見ましたか?」
イ「寝ている写真とか、あと腰痛の時の写真とか」
嫁「‥‥。いつも変なのばかり撮るんですよ」
イ「そうやろ。私なんかホームページに載せられたけね」
しばらく二人で話したあと、嫁ブーは「ちょっと買い物してきますから」と言って、その場を離れた。

ところで、うちのパートさんの中には、イトキョンをしのぐ大物が一人いる。
名前をユリちゃんという。
お酒好きな方、というより飲まれるタイプの方で、誰彼かまわず飲むと抱きつく癖がある。
いや、それは人にだけにではない。
抱きつけるものなら何でもいいのだ。

以前、会社の新年会があった時のことだが、お開きになった後、ユリちゃんは一人で大騒ぎしていた。
何をやっていたのかというと、柱に蝉のように抱きついて、「ねえ、今日は帰りたくない」と言っていたのだ。
そばにいた人が「あんた、誰に言いようと?」と聞くと、ユリちゃんは「この人」と言って、抱きついている柱を指さした。
おそらく酒のせいで、人と物の区別がつかなくなっていたのだろう。
柱から引き離そうとすると、「いやー、帰りたくない」と言って駄々をこねる始末だった。

そのユリちゃんには、お酒以上に好きなものがある。
それはカラオケである。
カラオケ道場に通っているらしく、歌は大の得意なのだそうだ。
ぼくは2年ほど前に、一度だけユリちゃんとカラオケに行ったことがあるのだが、その時は自慢ののどを充分に披露してくれたものだった。

まあ、歌はいいとして、そこでもユリちゃんはユニークな行動をとっていた。
カラオケボックスに着くなり、ユリちゃんはぼくに一枚の紙を手渡した。
何だろうとその紙を見てみると、そこにはぎっしり歌の題名が書かれてあった。
ぼくが「何、これ?」と聞くと、ユリちゃんは涼しい顔をして「今日うたう歌」とおっしゃる。
「これ全部歌うと?」
「うん。順番間違えないでね」
「えっ、おれたちが入力すると?」
「うん。機械よくわからんもん。お願いね」
ということで、ユリちゃんの歌う歌は、すべてユリちゃん以外のメンバーが入力したのだった。

それに加えて、前述の通り、お酒好きである。
その時は、ビールをコップに半分飲んだところで出来上がってしまい、ぼくたちが歌うたびに、立ち上がって変な踊りをしていたのだった。

さて、昨日の話に戻るが、買い物を終えた嫁ブーが戻ってきた時、嫁ブー登場の噂を聞きつけたのかどうかは知らないが、そこにユリちゃんが現れた。
そこでぼくは嫁ブーを紹介した。
するとユリちゃんは「えっ、奥さん? まあ、どうしましょう」と言いながら、かけていた老眼鏡を外し、丁寧に挨拶した。
「初めまして」
「いつもお世話になっています」
嫁ブーがそう言った後だった。
急にユリちゃんは近づいてきて、小声で嫁ブーに言った。
「カラオケ行こうね」

初対面なのに、さっそくカラオケコールである。
これには、さすがの嫁ブーも唖然としていた。


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