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2005年06月27日(月) ヒロミちゃんがやってきた(その4)

そういえば、その日の前日、ヒロミは差し歯が取れたそうである。
しかし、歯医者には行ってないと言っていた。
どうしたのかというと、瞬間接着剤でつけたのだという。
つける時には、差し歯をよく洗ってドライヤーで乾かす。
一方、土台になっている歯は、きれいに磨いた後に、ティッシュで水分を取り除く。
そうしないとつかないそうである。
ヒロミはそういったことを、身振り手振りを添えて説明していた。
ぼくが「そんなことしたら、よくないんやないんか?」と聞くと、ヒロミは「前もそうした後に歯医者に行ったんよ。そしたらねえ、先生に叱られた」と言っていた。

そういう話が終わった後、ヒロミは嫁ブーの美顔器を取り出して遊びだした。
ぼくはというと、一度はパソコンに向かったものの、疲れと久々のビールで眠たくなってしまい、そのままその部屋で横になった。

翌朝、ぼくは誰よりも早く起き、パソコンに向かった。
日記の構想がまとまらないまま、無為に時間をつぶしていた。
そういう時にヒロミが起きてきた。
ヒロミはぼくを見つけると言った。
「しんたさん、私が目を覚まして伸びをした時、手に当たるものがあったんよ。何かと思ってそれを手に取ってみたら、楳図かずお怖いマンガやん。何であんなところに楳図かずおがあるんかねえ。私、楳図かずおの怖いマンガ、そーとー(とても)好きなんよ」

ヒロミは、ぼくたち夫婦がそれで寝ると腰が痛くなるという理由で使わなくなった、ダブルベッドで寝ていた。
そういえば、ぼくは昨年、休みの日にそこで楳図かずおを読んだ記憶がある。
あまり行かない部屋なので、楳図かずおがそこにあるというのも忘れていたのだ。
それをヒロミが見つけてきたわけである。

「ねえ、他に楳図かずおの怖い本ないと?」
「いや、あったと思うけど」
ぼくはさっそく本棚を探してみた。
そこに2,3冊、楳図かずおはあった。
他にコンビニで買った怪談もののマンガを取り出して、ヒロミに手渡した。

その後ヒロミは、リビングで大人しくそれらの本を見ていた。
ところが、ぼくがトイレに行こうとして部屋を出てみると、ヒロミがいない。
おそらくベッドに戻って寝ているのだろうと思っていた。
トイレから戻って、ふとリビング横の和室に目をやると、大口を開けて寝ている嫁ブー横に寄り添うようにして、ヒロミが寝っ転がっていた。
「いつの間にここに来たんか?」
「だって、ボリが気持ちよさそうに寝とるんやもん」
そう言いながらもヒロミは、楳図かずおの怖いマンガを読んでいた。
結局、その日は外に出かけた時以外は、テレビを見ながら居眠りしながらも、ヒロミは楳図かずおの怖い本を読んでいたのだった。


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