2005年05月29日(日) |
続・高校時代のヒロミちゃん |
さて、昨日の続きである。 意地の悪いぼくは、さっそく嫁ブーの持ってきた高校の卒業アルバムの中から、ヒロミの写っている写真をピックアップして、カメラに収めた。 そして、試しにその中から一枚選んでヒロミに送ってみた。 すると、ヒロミからすぐに返事が来た。 >いま焼鳥屋にきとるんやけど、(あの写真を見た友だちから)笑われたやんね。 「なるほど、今焼鳥屋で飲みよるんか。それなら酒の肴が必要やのう」と思ったぼくは、次から次に写真を送ってやった。 その都度ヒロミから、 >(写真を見た)友だちが爆笑したやん!いま、何しよん? >まだ(他の写真を)探しよるやろっ? >(写真を見て)友だちがこけたやん!へんなの探しよるやろ。 >かわいいって言われたよ。 >やばいやん。やめてください。 >たまらん。25才の子が(写真を見て)笑いよる。今いったい何しよるんね? などという返事が返ってきた。
ぼくは、ヒロミに写真を送りながらも、一つ腑に落ちないことがあった。 それは、『見られて困る写真なら、友だちなんかに見せなければいいのに、どうしてヒロミは見せるのだろう?』ということだ。 そこで嫁ブーにそのことを聞いてみた。 「そんなこと知らんよー」 高校時代からの親友である嫁ブーも、さすがにそこまではわからないらしい。 結局わけがわからないまま、ぼくは家に帰ったのだった。
ちょうど家に着いた頃だった。 ヒロミからメールが届いたのだ。 それを読んで、ようやく先ほどの疑問が解けた。 実は、ヒロミはぼくが最初の写真を送る直前に、娘のMリンにメールを送っていたらしい。 それを送ったあと、すぐにメールが届いたので、てっきりMリンからのものと思い、友だちの前で開いたのだという。
そのメールを読みながら、その時の状況をぼくは自分の中で再現してみた。 「あ、Mリンから返事が来たよ」 「えらく早いねえ」 「Mリン打つの早いけね」 「何て言ってきたの?」 「ちょっと待ってね」 そう言って、ヒロミは友だちの前で受信画面を開いた。 「あっ!」 「えっ、何これー?見せて」 「見らんでいいっちゃ」 友だちは、ヒロミから携帯を取り上げた。 そこには、誰にも見せたくない、高校時代のヒロミの写真があった。 「あー、これってヒロミちゃん?」 「…うん」 「ぷっ、ぷぁはっはっはっはっは」 「‥‥」 「あー、腹いてぇー」 「‥‥(汗)」
ぼくが写真を送りつけている間、ヒロミはいったいどんな顔をしていたのだろうか? ずっと黙っていたのだろうか? それとも、しかたなくいっしょになって笑っていたのだろうか? それを考えている間、ぼくは歯の痛みも忘れていた。
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