Lacrimosa 日々思いを綴る
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2010年08月18日(水) 人を救って叩かれて

改正臓器移植法施行後初の脳死患者からの臓器移植が行われましたな。
手術自体は滞りなく行われたが、その後の記者会見が気に入らなかった。
今回の臓器提供はドナー本人のドナーカード等による明確な意思表示及びそれを証明するものは無く、提供の意思ありと思しき生前のドナーの証言、及び家族の同意に基づいて行われた。そのあたりの情報を追及する臓器移植コーディネーターに対する記者の口ぶりは、今回の臓器提供に対する非難にしか聞こえなかった。

生前、ドナーは口頭ではあるが家族に対し臓器提供の意思を示しているが、少なくとも提供拒否の発言をしたという明確な証拠は無い。

ドナーカードによる明確な提供拒否の意思表示が無い場合、家族の同意があれば脳死患者の臓器提供は可能。今回のケースは改正法に則っており何ら問題は無い。

にも関わらず記者会見での記者の態度は今回の臓器提供どころか脳死患者の臓器提供自体を否定しているように見えた。新聞の紙面でもそういった意思が垣間見えるような記述がちらほら。

口頭ではあるが、臓器を提供すると言ったドナーの善意。

脳死判定、臓器提供に同意した家族の決断。

命を繋ぐために移植手術を行った医師の尽力。

臓器の提供を受け明日への希望を見出した患者の笑顔。

それらを全て否定しかねないという事、理解しているのだろうか。
もしそれを理解した上でやっているのなら、悪意に満ちた行動としか言いようがない。

改正法反対の意見もわからんでもない。身内が脳死状態になった事はないので完全に理解する事は出来ないが、慮る事くらいは出来る。同じ状況になったら、俺も翻意するかも知れないしな。しかしマスメディアを利用して世論を操作しようという思惑がどこかで働いているとするならば大問題だ。糞溜めの臭いが漂って来そうだぜ。


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