スナックおのれ
毛。



 疲れた夜には、ウィットなジョークを。

その人は、私に延々と「東京の道」についての知己の深さを話し続けました。私にしてみれば、第1京浜とか国道2号線とかどうでも良い話なのです。どうやったらどこにつくのか知ってりゃ良い話なのです。けれど、彼はそんな私をよそに、道の話をしつづけ、ひいては私の道への無知さをたしなめるように、30分、道の話をし続けました。そう、彼はタクシー運転手。個人タクシーで東京を縦横無尽に駆け巡るカーソルジャーです。けれどもね、私は見逃しませんでした。彼の車にカーナビがつまれていたこと、多くのタクシー運転手が使用する品川から五反田への抜け道を使わなかったこと、そして、地方出身者の訛りがまだ抜けずにいること、疲れている私(客)に対してしゃべりすぎていることを。私の経験では、ある程度の手馴れたタクシー運転手は、疲れている人に対しては言葉すくななもの。そして、時にウィットなジョークなども飛ばし、なんだか晴れやかな気分にさせてくれるものです。だから、ねえ、おじさん。「地方出身者だけれど、東京の道、俺は知ってるぜ!」じゃなくて、ココロイキを売っていきません?変に背負うことないじゃない。もっとリラックスしましょ。タクシーの中くらいは、気を抜かせてよ。ね。

2004年05月27日(木)
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