スナックおのれ
毛。



 観覧車から見る観覧的内情。

珍しくアクティブに過ごした土日。土曜日なんぞは葛西臨海公園に行って参りました。端では葛西が好きだ好きだと言っている私ですが、実は3年ぶりくらいの来訪。公園自体はあまり変わっていませんでしたが、大好きだった水族館が少し変わったような気がします。以前の記憶に寄れば、一番始めにラッコとかの水槽があって、水槽の中に通したパイプ・エスカレーターもあったはず。もしかしたら、恋する宝島の水族館と交錯しているのかもしれませんが、なかったんですよね。最後の方にある潮溜りエリアも小さくなって触れなくなっていたし、お楽しみ部分のアテがすべてはずれてしまいました。

しかしながら、水族館で過ごした時は四時間。ゆっくり全部の水槽を眺めて、そこに書いてある説明書きを読んで、最後には資料室でビデオ2本を観賞。もちろん、その日に開催していたオリエンテーリングにも参加。記念品の絵葉書までせしめましたよ。(いらないけど)入場料の700円は、優に取り返すことができたかと思います。

帰り、公園をブラブラした後、葛西臨海公園のシンボルともなっている観覧車に乗りました。私、子供の頃から観覧車って苦手なんですけれど、ついつい国内最大級ってフレーズとか、対岸に見えているディズニーランドが気になって乗っちゃったんですよね。案の定、そわそわして始終落ち着きませんでした。落ちたらどうしよう、という疑惑の念ばかり込み上げてくるんです。曇りの日とは言えど、腐っても地上120M。そりゃあ、遠くまでみえましたよ。人間なんてコメツブです。それを見て「高いねぇ」とか「あの駐車場はなにかな?」とか、上っ面な会話を実に饒舌に話す私。そうでもしてないと、不安でたまらなかったんです。でもね、隣の家族連れとか、さも楽しそうに乗っているんですよ。「○○ちゃん、ディズニーランドが見えるねぇ」とかそんな会話が聞こえてきそうなくらい、楽しそうに。それなのに、なんでしょう。どうやら、同席者も私の不安に感染した様子で、私の乗っている観覧車には重苦しい空気がたちこめています。いっそ、観覧車じゃなくてジェットコースターだったら良かったのに。そんなことを考えました。

どうやら、私は人の作ったモノに対して、信頼を置いていないみたいですね。しかも、観覧車の場合、乗っていると動いているか動いていないかわからないくらいのスピードで進むもんだから、余計に不安は募ります。不安をもったまま、じりじり動くものに乗るもんだから、どうもいけない。きっと世の中の人の多くは、人の作ったものに対して、無条件で信頼できるから、はしゃいでいられるに違いない。そう思ったら、何事にも疑ってかかる自分の性分がとても嫌になりました。

ああ、観覧車ひとつで気づいてしまった自分の内情。
ゆっくりゆっくりまわれ。

2002年06月16日(日)
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