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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■マルチタスク脳はどこに向かうのか?
年末、ということで、分刻みのスケジュールである。

分刻みのスケジュールで生活をしていると、だんだん自分の性格が悪くなっていくのがわかる。
タクシーで、ちょっとした渋滞でイライラ。
地下鉄が、1分以内に来ないとイライラ。

タクシーや地下鉄のなかで、パソコンを開いてがちゃがちゃ。
パソコンは電源から起動していると、時間がかかるので、常にスタンバイモード。
スタンバイモードであれば、数十秒で起動できる。

タクシーや地下鉄のなかで、AirHを使って、ネット接続。
メールをチェック。
アホみたいにメールが届く。
地下鉄の場合、AirHは、駅でしか繋がらないので、駅で一気にメールをダウンロード。
地下鉄の駅間で返事を書き、電波の届く次の駅で送信。

「いつもメールのレスが早いですね」

暇なんじゃないっ。
メールチェックの頻度を無理やり高くしているだけだ。
移動中の時間だ。

Bluetoothのヘッドセットを使っているので、ハンズフリーで電話の応対をしつつ、パソコンで他のメールの返事を書く。
マルチタスク脳。

正直言って・・・つらいです。

携帯電話、メール、メッセンジャーのせいで、マルチタスクが日々激化。
既に僕の情報処理能力を完全に超えてしまっているので、携帯電話とPCを常に持ち歩き。
カバンの中には合計200GBのストレージ。
一昔前なら、歩くデータセンターだ。

僕は、高校生時代に、数学の「偏差値19」という、学校始まって以来の前人未到の最低記録を打ち立てた逸材である。
偏差値19だと学校側のシステムでは対応できず、同級生の皆さんは、プリントアウトの成績表だったけど、僕だけ手書き。
高校のシステムは偏差値25までしか対応できなかった・・・。
システム設計の際に、偏差値25を切る大バカがいるとは、想定外だったのである。
僕を頭のいい人、と勘違いしている人が多いのだけれど、僕の高校生時代の数学の偏差値は19だっ!
アホ過ぎて真似できないレベルであるが故に「理解不能=天才かも」、という大きな勘違い。
僕は、ネットのおかげで何とか人並みの生活ができているだけのアホなのだ。
でも現実は、偏差値が80くらいある頭のいいワカモノが、偏差値19のおっさんである僕に指示を受けたり、説教される。
んんんん、何かおかしい。

マルチタスク脳になると、脳の効率は一気に下がるそうだ。

でも、僕がマルチタスク脳になってしまったのは、最近のことではない。
ずーっと昔まで辿ると、テレビにリモコンがついた頃に遡る。
僕は、テレビにリモコンがついた頃、複数のテレビ番組のチャンネルをガシガシ切り替えながら、同時に見るようになっていた。
インターネットが登場した頃からは、複数のテレビ番組を同時視聴しつつ、パソコンも同時にいじるようになった。
テレビを見つつ、番組内で気になった情報をひたすら検索しまくっている。
双方向のデジタル放送など待たなくとも、もう数年前から勝手に双方向だ。

クルマの運転をしていても、カーナビやらFMラジオやらを常にいじくっている。
ハンズフリーシステムも搭載しているので、電話しながら運転をしていることもしばしば。
よくそれで事故を起こさないな、と。
僕の免許証はゴールドだ。

ひとつのことに集中できるのは、バイクに乗っているときくらい。
Ducati998は超のつく神経質なバイク。
バイクはさすがに他のことをやりながらでは運転できないし、全身のバランスを取りながら運転しなくてはならないのでバイクに乗っているときだけは、集中している。
禅とバイク、みたいな。

最近の急速なネットワークの進歩によって、マルチタスク脳が急速に日常のなかに侵入し、アタマがやられる人、もしくは破綻寸前の人は増殖しているのだろうな、と思う。
僕の場合は、ずっと前からマルチタスク脳なので、今更、どうこう、ということはない。

どこにいようと、何をしてようと、自分の都合とは関係なく、他者から突然の闖入が日常になった現代は異常だ。
僕にとっては、メッセンジャーのプレゼンス機能が最大の敵。

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12月14日(水)
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