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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■アナログ回帰
世間の人々の僕のイメージはデジタル野郎、ということで定着している。
確かに僕はデジタル機器を買いまくり、武装も完璧である。
だが、最近の僕の興味はもっぱらアナログ楽器である。
楽器系物欲は半年くらい前から爆発ぎみであり、半年で数本のエレキギターやデジタル系の機材を買ってみたりした。
僕のことをキーボード野郎だと思っている人も多いが、実は、ギターも11本持っていて、普段はギターばっかり弾いているのである。
先日アップした僕の仕事場写真を見た人は「ああ、DTMの人ね」と思った事だろう。
キーボード系は当然として、ギターもPCでエディットする、という完全なデジタル音楽環境。
でも、なんかこれって仕事してるみたい。
ギター抱えて、パソコンをいじっているのって、ロックじゃねえっ!
こうなってくると、どうしてもアナログに回帰したくなる。
アンプは真空管じゃなきゃね、とかギターはアコースティックじゃなきゃね、とか。
と、いう事でまずは真空管のギターアンプを買った。
マーシャルのJCM2000のヘッドとキャビネット。
自宅に置いておくようなアンプではない爆音アンプである。
1キロ先でも充分音が届く、とか、ライブハウスでは音がデカ過ぎるので、ボリュームを絞らなくてはならない、という自宅では実用性ゼロのアンプ。
でも、僕としてはマーシャルなのである!
しかも完全真空管仕様でなくてはならず、トランジスタは使ってはならないっ!
フルチューブアンプなので、音を出す際には儀式が必要。
まず、電源を入れて、5分間真空管が暖まるのを待つ。
5分たったらスタンバイスイッチを入れてようやく音を出す。
演奏が終わったら、スタンバイスイッチを切る。
5分待って、電源オフ。
実に神経質なアンプである。
しかも爆音アンプなので自宅では昼間でもボリュームは最大1.5。
夜は0.5。
マーシャルは真空管に負荷をかけてはじめてウォーミーなオーバードライブを得られる。
ああ、一回でもいいからフルボリュームにして本来の音を聴いてみたい・・・。
しかも僕のマーシャルはヘッドとスピーカーキャビネットが別々なので、自宅では無意味にでかい。
あまりにも重いので、ホームセンターで部品を買ってきて、マーシャル用のキャスターを自作。
でも、デカ過ぎて僕の車には積めない。
そして、ギターもアコギだろ、って事でオベーションのアダマスUを購入。
アダマスは80年代のエレアコ全盛期にはクルマ一台分の価格、という恐ろしい強気価格をつけていた「元」超高級エレアコである。
アコギのくせにボディーはカーボンみたいな良くわからない素材でできている。
何だか良くわからないが、科学の粋を集めて作られているギターらしい。
オベーション自体は2本めなので、大体の癖はわかっているし、弾きなれている。
弾いてみると、さすがに最高級ライン、科学の子。
鳴りは素晴らしい。
素材が木ではないので、音の当たり外れはない。
アダマスは高すぎなせいか、完全受注生産で一般販売はなくなっている。
それに現在は、路上叫び系ミュージシャン人気のせいで、アコギは生音重視であり、エレアコは人気がない。
不人気のくせにクルマ一台分の価格のギターなんぞ売れるハズがないので、受注販売への移行はしかたがないところ。
でも、僕は意地でもエレアコ。
僕としては、入手しやすい今のうちにとりあえず入手しておいた。
アコースティックギターは生音が命なのは当然だけど、基本的にレコーディング、ライブともに生音だけでは音量が足りないので、アンプやスピーカーを通す。
今は、アコギはマイクで音を拾うのが主流なのだけれど、僕としては、生音がいくら良くてもそれだけでは、どうも気に入らない。
僕はみみっちい人間なので、例えアコギといえど、エフェクターを通し、イコライザーでいじらないと気がすまない。
ギターをじゃんじゃんかき鳴らして、叫ぶ、というストリート系のスタイルは嫌い。
ちまちまと職人的に音を作るほうが好きである。
でも、マーシャルにアダマスを繋いで弾いてるやつって、僕くらいだろうな。
01月10日(月)
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