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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■廃人願望と緩慢な自殺
僕には強い廃人願望がある。
中島らもの逮捕は他人事ではない。
僕には表立った精神的疾患は何もないし、現実の僕は生来の生真面目さのせいか、ギリギリのところで一応マトモな社会人生活を送っているかのようなフリをしてはいる。
僕が自分にドロップアウト願望があることに気づいたのは小学校高学年か中学生の時だ。
当時の僕は学年で一番成績が良かった(今となっては誰も信じないだろうけれど)。
小学校高学年のとき、授業に退屈している僕を見かねた教師は僕専用の宿題を作ってくれた。
僕を休日に自宅に呼び、特別の授業をしてくれた。
他の生徒と同じ勉強をさせても、僕には単なる時間つぶしにしかならなかったからだ。
僕はそれがなんだか嫌だった。
居心地の悪さを感じていた。
僕は他の子供達と違う自分が嫌だった。
中学生になった僕はある日「ドロップアウトしよう」と思った。
今でもどうしてドロップアウトしよう、と考えたのか良くわからない。
たぶん、何のきっかけもなく、ふとそう思ったのだ。
僕はバカになりたかった。
先生や周囲の期待に添えなくて申し訳なかったけれど。
僕はそれから勉強することをやめ、中学時代の長い時間をゲームセンターで過ごした。
不良だったわけじゃない。
ただ、それまで勉強に費やしていたエネルギーをひたすら3年間に渡って真剣にゲームをやり続る方向に振り向けただけだ。
パックマン、ラリーX、ギャラクシャン、ディグダグ、etc。
僕は中学時代の3年間は台風やインフルエンザで学校が休校になっても一日も休まず、ひたすらゲームセンターに通いつづけた。
ドロップアウトは笑ってしまうほど簡単だった。
僕はあっという間に、学年で一番の優等生から学年で一番の要注意人物に成り下がった。
僕にとっては成り上がったつもりだったのだけれど。
きっと僕と同じような子供はたくさんいるのだと思う(たぶんね)。
他人と違う自分が嫌になる。
僕は他の子供と違う自分が嫌だった。
子供にとっては他人と違う事が一番の苦痛なのだ。
授業中に先生に指されてへらへら笑うしかない他の子供を見て、自分もああなりたいと思った。
他の子供達と何かが違う自分が嫌だった。
大学に入ってからドロップアウトすれば良かったのだけれど、僕は中学1年で何かに気づいてしまった。
僕はすごいスピードでドロップアウトしていった。
だけど、僕自身はなんだかそれがうれしかった。
落ちこぼれていく自分が好きだった。
ドロップアウト願望は今に至るまで続いている。
ドロップアウトしつつも、要領の良さだけでなんとか今まで生き長らえてきたものの、ドロップアウト願望そのものは大人になった今でも消えたわけではない。
とりあえず今のところは生来の生真面目さで大きな問題を起こしてはいないけれど、いつ本格的な廃人願望が爆発するかわかったもんじゃない。
僕には中島らもの気持ちが良くわかる。
きっと、灘中に入学した時点で何かに気づいちゃったんだろう。
そして、ドロップアウトから緩慢な自殺願望へ。
緩慢な自殺願望。
廃人願望。
人生をいかに無意味に消費するべきか?
人間なんてしょせんはウンコ製造機に過ぎない。
僕らが地球に残せるものなんて、1日1回300グラムとして、1年間に約100キロ、人生80年で、約8トンのウンコだけだ。
偉い人も偉くない人も、人生で残せるものは8トンのウンコだけ。
中島らものいうところの緩慢な自殺願望。
積極的に自殺しようとなどは思わないけれど、消極的に自殺に向かう行動を取る。
中島らもは自殺未遂もあるようだけれど。
メシも食わず、大量の酒を飲み、睡眠もとらない、運動もしない。
僕も同類だ。
朝食;ビール
昼食;ビール
夕食;ビール+焼酎
夜食;ウイスキー
僕には自殺願望は全くないし、死にたいと思った事も一度もない。
だけど、僕の生活そのものは早く死にたがっているとしか思えない。
毎日、数分ずつは寿命を縮めるような行為を繰り返している。
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02月06日(木)
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