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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■必殺オウム返し
僕はクライアントにミーティングおいてはミーティングのディスカッションションポイントと本日、合意すべきゴールについてだけを説明し、資料の内容そのものはは若手スタッフに説明をさせる。
いかにも、自分は中身を理解しているかの如く振る舞い、詳細は担当者から説明させたほう良いから、という理由と、担当スタッフのプレゼンテーションスキルを実戦で訓練させるためでである。
と、いいつつ僕自身が資料に目を通してすらいないので、資料の説明をスタッフに振ったのである。
多くのクライアントの前でのプレゼンテーションはスタッフにとっても勉強になるし(いい訳)。
先日書いた「質問には質問に答えよ」に続く、クライアント目くらましトリック第二段。
それは「オウム返し」である。
僕は、ミーティングの最初、アホな与太話をする。
関西落語でいうところのハナシのマクラである。
そして、ジュースやお菓子を用意するなど、まず、クライアントを御気楽にディスカッションで、リラックスして自由な発言をできる雰囲気を作り出す。
そして、重要な議論のポイントや本日たどり着かなければならないポイントについてだけ、説明をし、内容の詳細なプレゼンテーションそのもものはスタッフに任せる。
だって、僕は資料のレビューどころか、資料に目を通すのもそのミーティングがはじめてだったりする状態なのだから。
だが、3時間のミーティングのリードそのものは完全に僕がリードする。
ひとつのトリックは先日書いた「質問には質問で答えよ」であり、僕自身は何も答えず、クライアントに自分で答えを見つけださせることだ。
そしてもうひとつのトリックは「オウム返し」である。
僕はクライアントからの突っ込みや意見に対し「オウム返し」を必ず行なう。
「今の発言の意味はXXですよね」
「要約するとXXということをおっしゃりたいワケですよね」
「まとめるとXXさんのご意見は○○ということですよね」
「XXさんのご意見の真意は○○にあると思うのですがその理解で正しいですか?」
僕はただ単にクライアントの発言を「オウム返し」に繰り返したに過ぎない。
だが、そこでクライアントは「はい、その通りです」と言ったあと、続きのハナシを始める。
そして、議論は勝手に深まっていく。
僕自身は実はクライアントの発言をオウム返しに少し翻訳して、ミーティングに参加している20名に理解させるとともに、更なる発言を促しているだけである。
そして、前回書いた「質問には質問に答えよ」と「必殺オウム返し」を絶妙に組み合わせる事により、何の準備もしていないディスカッションを本日も6時間に渡ってリードしつづけた。
クライアントの目には僕が完全にプロジェクトを把握し、チームをコントロールしているように映っているハズである。
昨日書いた「質問には質問に答えよ」、そして、本日書いた「オウム返し」。
少し練習は必要だけれど、この2つのトリックを絶妙に組み合わせれば、どんなディスカッションのファシリエイターでもほぼ、ぶっつけ本番でも切り抜けられる。
クライアント自身も自分の意見を言いたいだけ発言し、かつディスカッション内容に満足し、帰っていく。
「質問返し」、「オウム返し」。
この2つのトリックは是非マスターすべきである。
僕は10数年、この2つのテクニックだけで、どんなミーティングであろうと乗り切ってきた。
これらは繰り返しになるが、単純な心理学的「トリック」である。
タネが分かってしまえば、誰でもすぐに実行できる。
試して欲しい。
そして、体力が限界を超えつつある僕はミーティングのあと、予約していた心療内科に行き、休職のための診断書を書いてもらった。
06月24日(木)
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