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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■拉致被害者救出意見書を国へ、金正恩に要請文を出して、との陳情を不採択だと!
たちあがれ日本は、只今、総務財政委員長より提出されました、陳情24第46号「拉致事件の早期解決を求める意見書の提出、及び要請文の提出を求める事に関する陳情」を不採択とする委員長報告に大反対の立場から討論をいたします。
議員各位もご存じのように、ならず者国家北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)が日本人13名の拉致を認め、5人の拉致被害者が帰国してからすでに10年の歳月が経過致しました。この10年、一体拉致問題解決にいかなる進展があったのでありましょうか。ブルーリボンをファンションか集票の小道具のように勘違いしている国会議員は、どのような行動を取ったのでありましょうか。
平成13年、私は多くの地方議員と共に総理官邸を訪問し当時の安倍官房副長官に「北朝鮮に対し強硬な経済制裁をすべし。ましてやササニシキを贈る等とんでもない」との要請文を手渡しました。その時の安倍副長官の言葉は今も忘れられません。彼は我々地方議員にこう話されたのです。
「私の想いは皆さんと同じです。しかし、敵は、実は自民党の中にもいるのです」、と。
今般、安倍晋三氏が自由民主党総裁に当選され、来るべく総選挙の結果、内閣総理大臣に就任される可能性が出てきたことは、拉致問題解決へ一筋の光が見えてきたものと歓迎をするものであります。
さて、過日、本陳情を審査された総務財政委員会での審議の様子をうかがうと、「拉致早期解決は理解するが、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党第一書記に対して要請文を出すことは、はたして手許に届くのか、実効性の問題で採択できない」というのが不採択の理由のようであります。
詭弁ではないでしょうか。「実効性」を理由に採択を躊躇するのだとしたら、行政の施策の相当数が「実効性に疑義」があるものではないでしょうか。例えば山崎議員が雑色の駅前で「放置自転車一掃キャンペーン」でテイッシュを配る、実効性が少ないからやめる、と結論づけるでしょうか。否、いつか啓発活動の結果、放置が減少することを願って山崎議員は配布しているのです。
大田区役所の一階ロビーには、2枚のポスターが貼られています。これらは故意か偶然か、一時ホワイトボードで遮蔽されていましたが、「東京へ帰せ」という拉致問題解決を訴えるポスターと、「北方領土は日本の領土です」というポスターです。国や東京都は、この2枚のポスターの掲出によって、これらの問題が解決すると思って作成したのでしょうか。そうではありません。世論を啓発して、国民的運動にしていこう、という小さな取り組みです。物事の解決には、このような小さな努力の積み重ねが必要です。
ここに、一枚のハガキがあります。これは、北朝鮮による非人道的な殺戮の実話を映画化した「クロッシング」という映画の試写会々場で配布されたものです。表には、平壌市朝鮮労働党中央委員会の住所がハングルと日本語で印刷され、裏には次のように書かれています。
私たち日本国民は、貴方の一日も早い帰国を心から待ち望んでいます。北朝鮮国家機関によって強制的に連れ去られた日本人全員の帰国が実現するまで闘い続けます。その日までどうか希望を捨てずにお体を大切になさってください。
このハガキが、朝鮮労働党から拉致被害者に届く可能性は少ないかもしれません。しかし、多くの人が70円切手を自腹で貼って投函しました。きっと届くと祈ってであります。
また、平成17年10月からは、拉致解決のための民間団体、特定失踪者問題調査会が、拉致被害者向けの短波放送番組の放送を開始いたしました。聴取する為には、短波帯が受信できる受信機が必要です。北朝鮮では民間人の短波受信を厳重に規制しており、また、妨害電波(ジャミング)を発しているため、実効性は不明ですが、米国人拉致被害者であったチャールズ・ジョンスキン氏が「北朝鮮でVOA(自由アメリカの声)をよく聴いていた」と証言し、短波放送の有効性が期待されているのです。
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09月28日(金)
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