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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■平成22年度決算賛成討論 「寝るな〜!」
 たちあがれ日本は、ただいま上程されました第53号議案、平成22年度大田区一般会計歳入歳出決算ならびに第54号から57号にいたる各特別会計歳入歳出決算を認定することに「渋々」賛成する立場から討論いたしますが、その前に一言文句を申しあげます。

 この場は、各会派からの決算に対する意見・要望を開陳する場であります。ところが、ご自分の答弁がないためか、先ほど13時35分現在、つまり私が「寝るな!」と怒鳴った少し前ですが、左側は19名中10名、右側は11名中6名、合計30名中16名の理事者のみなさんが「お休み」になっているように見受けられました。お前も寝ていただろう、という反論もあろうと思いますが、議員は4年に1回選挙という洗礼を受けますが、理事者は寝ていても定年まで安泰です。

 私は、決して西野前区政に対し諸手をあげて好意を抱いていた訳ではありませんが、少なくとも、西野前区長がこの場にいらっしゃる時には、この程「お休み」になっている姿は見られませんでした。松原区長は、区議、都議と経験されたのですから、リーダーとして厳しく指導をお願いしたいものです。

 このような緊張感のない議会対応が、財政規律の乱れを招いたと言ったら言い過ぎでしょうか。誰の為に、何の為にこの議会を開催しているのか、理事者の皆さんにはよく考えていただきたいものです。

 それでは討論に入ります。私は補正予算審査の際にも、基金の取り崩しに頼る予算編成の危うさを度々指摘しておりますが、本決算でも86億8879万円余りの基金を取り崩して歳入に充当しています。また、国民健康保険特別会計では、財源不足による一般会計繰入金として76億6790万円余を歳入とし、20億2202万円余を不納欠損、すなわち取りっぱぐれとして処理するなど問題です。
 
 国保会計では収入の10.2%が財源不足、そして2.7%が取りっぱぐれという散々たる状態で、到底、独立会計としての「保険」という名に値しない歳入状況であります。

 次年度予算編成にあたっては、このような点を反省し、また、選挙対策とも揶揄されるばら撒きを見直すべきです。区内各業界団体からの要望・陳情による予算付け、各種区民団体、自治会町会に対する際限のないばら撒きなどは、一度すべてリセットしたうえで改めて、必要なものの精査が求められます。今年度の新規事業で、たった一回だけ行われた「犬のしつけ方教室」などは、笑い話のような好例でしょう。獣医師会への胡麻すりにしか思えません。

 大田区長選挙、区議会議員選挙には6割の区民が投票しません。投票しないヤツが悪いという考えもありましょうが、区内業界でもない、自治会町会関係者ではない一般の区民を顧みないとも思える予算編成では、ますます多くの区民は区政に失望をしていくでしょう。

 次に歳出の抑制という面からは、大型工事案件の談合防止措置を講じるべきです。再三申し上げているのでおわかりと思いますが、大田区予定価格の99%を超える神業のような高い落札率や、様々な談合情報など、区内業界に大田区がバカにされているのか、又は、同じ穴のムジナなのか、いずれかと思われても反論できない入札が続いていることは大問題です。

 松原区長は「入札改革」を掲げておられますが、残念ながら1期4年の間に、実効性ある改革案は示されませんでした。一部業界団体の利益のためではない、区民の財産たる税金を1円たりとも無駄に使わせない具体的な改革案をそろそろお示しになる時期だと思います。業界団体との長い歴史、議会との様々な軋轢など乗り越えるべきハードルはあるでしょうが、1期目在職中に法学の府、明治大学大学院において修士号をお取りになった松原区長なら、このハードルを見事超えられるものとご期待申し上げます。

 さて、3月11日の大震災、尖閣諸島での中国漁船の巡視船への突撃事件など、最近では国家という存在に対する国民的関心が高まってきたことは、その事案の善し悪しは別にして、日本国にとっては大切なことであろうと思います。


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10月12日(水)
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