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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■まさかの陳情採択!自公唖然
その瞬間、傍聴席から大きな拍手がわいた。審議中は何度も「傍聴人は拍手をするな!」と注意していた委員長(公明党)も、あまりの出来事と傍聴者の迫力に圧倒されて何に言わない。
本日の、大田区議会都市・環境委員会で「放射能測定を大田区独自で行って欲しい」という4件の陳情採択の瞬間の出来事だ。
昨日の審議では、所謂与党会派である自民、公明はだんまりを決め込み発言はなし。民主の森愛副委員長は体調不良で欠席。生活者ネットワークの奈須議員、共産党の藤原委員、そして、私が役人の詭弁と対峙する構図だった。
委員会構成から、ひょっとしたら「採択」の可能性があると踏んだが、キャステイングボードを握るのは、民主党とみんなの党の各1名の議員だ。都市環境委員会の委員の構成は以下のとおり。
勝亦委員長(公明党X)、森副委員長(民主党△)、田中委員、伊藤委員(以上自民党X)、岡元委員、田村委員(以上公明党X)、藤原委員(共産党○)、奈須委員(生活者ネットワーク○)、沼田委員(みんなの党△)、私(○)
X印は「継続審査」を主張する与党会派。○は「陳情採択」を主張する会派、または委員、△は微妙な委員。
委員会は10名。通常の採決に委員長は加わらないから、9名の委員で採決を行う。5人が賛成すればOKである。上記の構成から自民、公明の委員4名は「継続審査」を主張することが確実。そして、我々3名は「採択」派。残る2名がこちら側にくれば「採択」となる。
昨晩、両委員に電話をして事の重大性、緊急性を訴えたが色よい返事はなかった。森委員は、個人的には「是非採択」だそうだが、会派(民主党)としては「継続」にしろと山崎幹事長に厳命をされているという。
沼田委員も、自民党、公明党と親交が深く、地元の町会長を務める関係から区の執行部とは関係を悪化させたくない想いがあるようだ。町会長と「改革派」みんなの党、という構図はご本人にとっても悩むところだろう。
さて、開会5分前。民主党の控え室に森委員をたづねた。「最後のお願い」をするためだった。すると、民主党自民派を自他ともに認める山崎幹事長に森委員が諭されている。そこで、山崎氏には「なんで、お役人を助けようとするんだ!なんのためにあなたは12年間、議員をやってきたのだ!」と迫った。彼からは「陳情の内容には出来ないこともある」と、お役人と同様の答えがあった。同期であるだけにいつもながら残念である。
森委員には「あなたは、民主党のために、お役人のために議員をやっているのか?あなたの人として議員個人としての良心に期待している」と述べて、控え室を出た。
委員会では昨日と同じ光景だったが、さすがに発言しなかった自民、公明の委員から「ちゃんとしてくださいね」的ば発言があった。森委員は「会派としては継続審査だが、私は退席する」と態度表明され、退席しようとした。そこで、一言「まだ出なくていいんだ。全員の態度を聞いて採決のときに出ればいい」と、とどまるようヤジを飛ばした。
そして、採決である。委員長が「それでは、本陳情を継続することに賛成の方は挙手をお願いいたします」とやった。多分、議会事務局が用意したシナリオでは、継続多数だったので、これでいいと思ったのだろう。この順番が彼ら(与党とお役人)にとって失敗だった。
自公の4名が挙手をした。賛成者少数である。ヤッター!!!!戸惑う委員長に「議事進行の動議」を叫び、採決に持ち込む。森委員は事態の急展開に退席するタイミングを失う。「継続に賛成しなかったのだから、採択には賛成だよ!」と、念押しのヤジを贈った。
委員長が「本陳情を採択することに賛成の方は挙手を」と。みんなの党の沼田委員も、そして、森委員も戸惑いながら挙手をしてくれた。よっしゃ!!
与党(自民、公明、民主)会派が反対すると陳情はと通らない、という大田区議会の長い伝統が崩壊した瞬間だった。
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06月14日(火)
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