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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■平成20年度決算認定反対討論
改革110番犬伏秀一は、只今上程されました、第80号議案平成20年度大田区一般会計歳入歳出決算の認定に反対の立場から討論をいたします。
私が議員になって、早くも11回目の決算特別委員会を迎えることとなりました。その間、区政の諸問題については、常に是々非々で取り組んでまいりましたが、最終的な決算認定については、様々な問題提起をしつつ賛成の態度を表明してまいりました。
しかし、今回は、あまりにも変わらない硬直した「お役人社会、大田区」に楔を打ち込む意味で、あえて反対をいたします。
本年8月に行われた総選挙の結果、国政においては政権交代が起き、各官庁は大混乱に陥っております。マニフェストに頼り過ぎたファシスト的な予算削減や政策変更には、大きな憤りを覚えますが、なんでも思い通りに進めてきた霞が関の官僚や官庁、公益法人には、まことに結構な緊張感を与えてくれたとも言えましょう。国民の「変化」を期待する結果だとマスコミは伝えていますが、無責任な報道に誤魔化された成果と、長い間政権を司っていた自民党のエラ−とフア−ボールのおかげである、と思っているのは、私だけではないはずです。
わが大田区においても、一昨年20年間続いた西野区長から、松原区長への「政権交代」が行われました。こちらも、西野前区長の出馬断念決定のタイミングと後継指名の異常なまでの遅さ、自民党内のゴタゴタ等がもたらした結果と分析するのが適当かと思われます。しかし、国政の「政権交代」というフレ−ズと同様に、松原区長自ら選挙中に訴えておられた「民間出身」という言葉に、多くの有権者が変化を期待したことも事実でありましょう。
その結果はどうだったか。私が、再三指摘している、院政区政、さらには側近人事、強引なまでの施策決定等、到底「民間出身」に託した区民の期待に応えるものではありませんでした。
庁舎内では、誰が主流派か、がささやかれ、反体制派と思われる言動の密告が常態化し、オリンピック開催地に手を挙げるような、先進的都市の基礎的自治体とは思えない実態となってしまいました。当然の帰結として志ある現場職員は士気を失い、職場規律は低下し、一昨年来、服務事故や、個人情報紛失などが多発したのです。
また、最近では、エレベ−タ−からの発煙事故の際、警報器の電源が切られていた為消防への通報が相当遅れて、消防署より警告を受けるという失態も起こしてしまいました。さらには、この教訓が活かされず、先日の3連休には、煙探知器の誤作動警報を15分以上も区役所防災センタ−が放置する、という誠にお粗末な事件をも起こしてしまいました。本丸を守れない大名が領地、領民を守れるはずがありません。いずれも危機管理意識の欠落が原因です。
私は、毎週火曜日の早朝、経営者の勉強会に参加しております。そこで、様々な立場の講師が手を変え品を変え訴えていることは「会社は経営者次第」ということであります。すなわち、経営者が変われば会社が変わる、ということでありましょう。大田区の経営者は、松原忠義区長であります。誰がどう行動しようが、院政であろうが、そうなのです。松原区長は長い間、区議会議員、都議会議員をお勤めになり、謂わば個人商店主でありました。一昨年、区民の信託を得て区長に就任されましたが、突如、大企業の経営者となられた訳であります。戸惑いもあるでしょう、初めて経験されることも多かったことでしょう。しかし、区長の言動で組織が動き、その可否により組織は良くも悪くもなってしまうものであります。その意味では、区長として、経営者として初めて骨組みから取り組まれた平成20年度決算には「民間出身」との、フレ−ズはまったく感じられないのです。であるばかりか、より一層、お役人的な決算内容になっていることは、誠に残念至極でございます。首長たる区長の「想い」が、お役人の「想い」に打ち消された感すらあるのです。
次に本決算につき若干意見を申し述べます。
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10月14日(水)
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