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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■ビジネスか青少年育成か?@区営東調布プ−ル
本日は区議会予算特別委員会で「款別質疑」を行った。お役所というところは、簡単なことを、なるべく難しくしないと「お上」の威厳にかかわるのか、言葉ひとつでもわかりにく。款別というのは、簡単に書けば「科目別」となる。ようするに、教育費やら福祉費という、予算上の勘定科目のことを款と呼ぶのだ。
そこで、本日は土木費について質問した。通常は、再三担当部局の庶務担当課長(略称ショムタン)が、朝な夕なに控え室に来たり電話攻勢で、議員の質問の「全容解明」に必死になる。心優しい多くの議員は、質問原稿を全文渡し、さらには、それに応えるように、お役人は「センセイ、答弁はこのようにしたいと思いますが如何でしょう?」などと、シナリオ作りに励む。が、私は、ほとんど言わない。最近では、お役人も「いぬぶしは教えてくれない」とあきらめ「質問内容 不明」などと書いているらしい。本日の質問要旨は以下のとおりである。
大田区では、区営プ−ルの運営のすべてを「指定管理者制度」に基づき、民間業者に委託している。今年で第1回の更新を迎えるが、なぜか、平和島、東調布のみ、既存の業者がプロポ−ザルを辞退している。
この2ケ所に共通しているのは、いずれも「2社JV(共同企業体)」であり、その「冠企業は大手」という点だ。平和島は京浜急行の子会社が冠で、ビル建物保全組合の子会社である組合商事に丸投げ。東調布は、ヤマハ発動機が冠で管理者のみ常駐させ、業務は城西企業という会社の社員で実施。
様々は話を総合すると、大田区が「指定管理者」に求めているのは、本来の趣旨である「民間活力導入」や「区民サ−ビス向上」ではなく、「区の言うことをハイハイと聞く、下請け管理」である。自主事業でプ−ルの活性化を図ろうとした、大手企業は「バカらしくてこんな田舎自治体と付き合えるか」と思って、辞退したのではないか。
業者選定はプロポ−ザルで行っているが、結果は非公開、点数も非公開では、まったくお役人の思い通りに業者が選定されてしまう。これでは「大田区のプ−ルの水はキレイだが行政は透明性がない」と言われてしまう。あなたたちは区民のほうを向いて仕事をすべきが、自分達の机しか向いていないではないか。
区民の方から、東調布のプ−ルに木曜日に行ったら団体貸切で使えなかった、との苦情が寄せられ、調査をしてみると驚くべき実態がわかった。このプ−ルを利用している団体はいくつかある。高齢者の親睦団体や、同好者が集ってコ−チを雇って行っている「普通」の団体と、団体名は4つに別けられているものの、連絡先がOさんという方に集中している幼児、小学生などの水泳教室を主宰する団体などである。
問題は、このOさん主宰(代表者は別にしてあるものもあり)の水泳教室である。この東調布プ−ルでは指定管理者の自主事業として「各種水泳教室」が開催されている。ほとんど自主事業を行っていない「管理受託型」の他のプ−ルからは際立っている。ところが、なぜか「小学生」「中学生」対象の教室がひとつもないのだ。
保護者を装って、プ−ルに電話をしてみた。
私:小学生の親ですが、小学生用はないのですか?
施設:それは、団体でやっています。
私:いえ、区でやっているのはないのですか?
施設:私達は区の指定管理者で区ではありません。区から、小学生、中学生の教室は団体が行っているので、するな、と言われています。
なんと、指定管理者の自主事業に縛りをかけて、このOさん主宰の水泳教室を支援しているのだった。さらに優遇策は続く。この水泳教室の「出席カ−ド」を見ると2008年10月から2009年の9月まで、1年間決まった曜日に教室が開かれるように「欄」が設けられている。本来、2ケ月前に申し込み、前月の5日あたりに「使用許可」を出す制度が、なぜか、この団体は1年先まで「予約済み」なのだ。
さらに問題は、この団体は、大田区教育委員会に「社会教育団体」「少年育成団体」として登録されているのだ。
社会教育団体は
営利を目的としてはいけない
各種教室のように先生(講師)が中心になって月謝を取り活動をすすめてはいけない
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03月18日(水)
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