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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■すわ、巨悪発見か?多摩川ラケットクラブ跡地
平成13年11月、大田区は多摩川ラケットクラブ跡地の一部を、○○コーポレーションから60億円余りで購入した。議会への陳情、議会の決議、そして、土地開発公社への借入限度額増額まで、あまりにも短期間で行われたため、議決には「退席」した。公園面積が増えることについては文句ないが、この短さは「出来レース」で、胡散臭さを感じたのが理由である。
そして、残った土地のほとんどを、宗教団体が購入し、さらに残った土地を今年の1月末に大田区が追加購入した。そこで、あるマスコミから取材を受けた。どうも、この取引が如何わしい、というのだ。
問題点1 この跡地は、△△電鉄鰍ゥら平成12年3月31日に、○○コーポレーションに売却が行われた、と、△△電鉄は東京証券取引所での記者発表で述べているが、○○への所有権の移転登記はされていない。
問題点2 大田区から、東京都を通じ、国に提出された都市計画事業調書によれば、この多摩川丸子台公園の総事業費は130億円と記載されている。しかし、買収された土地の価格は60億円余りであり、整備費を入れても、70億円程度で、金額が違う。当初より、宗教法人分も大田区が買う、との密約があったのでは。
以上2点が、記者の示した問題点である。確かに、これだけ見れば如何わしい。ましてや、○○を反対に読めば、ある政党の元有力者の名前になり、この所在地の選挙区から、衆議院に出馬、区長選挙にも出た方は、出身もこの有力者と同じ県だし、この有力者の秘書だった、と聞けば、余計に疑わしい、と思われても仕方ないだろう。
問題点1。民間では、登記の中間を省略して、最初と最後だけ登記する、ということがままある。が、平成12年3月末から平成13年11月22日(大田区の取得日)まで、1年7ケ月という長期は、あまり一般的ではない。が、支払日を聞いてたまげた。すべての移転登記が終わり、権利証が大田区に届いた平成13年12月中旬以降に、○○コーポレーションに大田区は全額を払っているのだ。つまり、完全に権利が保全されるまで、ビタ一文払っていない。この点では、極めて安全な取引だった、と言えよう。
問題点2。これは、都市計画事業として、多摩川ラケットクラブ用地は、すべて都市計画公園に指定されているので、この全域を事業計画通り整備した場合にいくらかかるかの事業見積もり程度のものらしい。逆にそうでなければ、議会承認もなしに、倍額の計画を示すなど許せないことだろう。
以上見ると、怪しさは消えてしまう。ただ、△△電鉄から○○コーポレーションへの移転登記を省略すると、△△が本来払うべき、土地の譲渡所得税25%の行方が気になる。民間から民間への土地売買では、その譲渡所得に25%の税金がかかる。△△の簿価は相当安かったろうから、92億で○○に売ったとしたら、20億にも上る譲渡所得税がかかるはずだ。が、相手が、地方公共団体や、宗教法人の場合は、非課税となるらしい。
登記簿上では、△△電鉄は、土地の半分は、大田区(地方公共団体)、そして、もう半分は宗教法人に売却したことになっている。すると、この本来の取引で払うべき税金は、登記簿上からは捕捉出来ない。はたして払ったのだろうか。そのほうが問題だ。いや、いや、△△さんほどの会社なら、当然払っていると思うが‥
余計なお世話だな。
02月09日(月)
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