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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■報復人事?いえ適材適所ですby大田区長
 鳥取県教育委員会では、教育長が開示に積極的で、さらには県情報公開審議会においても公開の結論が出たにもかかわらず、教育委員会が「序列化や過度の競争を招く」として非開示としてしまいました。甚だ疑問な行為です。大阪府では橋下知事の開示要請に対し消極的な府教育委員会を知事が「クソ教育委員会」とまで断じているのです。
 23区では墨田区をはじめ5区が公開、17区が非公開、大田区は唯一検討中としているのもいささか奇異であります。図書館のインタ−ネット接続など、23区のうち22区が実施したら大田区もやるという伝統から、多分最終的には「非開示」の結論を出されるのでしょう。
 全国学力検査は、入学試験のように学力差により選抜をするような性質のものではなく、学習指導要領に基づいた学習が行われているかの確認の意味が大きいものであります。区立学校の教員のなかには、指導力不足により教科書の1/3以上を残して学年を終わる者もいると聞きます。学校や教師は自分が評価されることを極端に嫌う傾向にあります。22歳で若干多く単位を取り、ペ−パ−試験に合格すると「先生」と呼ばれ、教室では王様。そんな構図のなか、競争や評価を恐れていては、自己の改善や反省は生まれないのです。
 この検査の結果、生活習慣と学力の相関関係も明らかになりました。朝食を取った子供達の結果が、とらなかった子供達の1.5倍にもなったことは驚愕に値します。塾に通わせるより「朝飯を食わせろ!」と、保護者に訴えるよい材料にもなります。
 この結果を公表し、成績のよい学校と悪い学校の差異を検証し、教員が自らの指導法を反省改善をする努力こそ望まれる姿であろうと思います。9月6日現在23区中ただ一区公開を「検討中」とされていた当区は開示につき決定をされたのでしょうか。おうかがいいたします。
 平成18年度に実施された東京都の学力検査の結果、23区中最下位だった大田区では、特に上位の生徒が国立、私立中学に進学してしまう中学校の成績差が著しいと聞きます。
過日行われた区立中学校PTAの役員会において、会長より「来年度より、蒲田地区の中学校にモデル校を指定して土曜日に塾の講師などにより授業を行う。詳細は10月下旬に教育長から発表がある。」との説明がなされました。
 所管委員会にも何ら情報提供がありませんでしたが、そのような計画があるのでしょうか。清水教育長から直接聞いた方からの情報もあり、おっしゃったのは事実だと思いますが、はたして大田区教育委員会としての決定なのでしょうか。おうかがいいたします。
 区立学校の中で、塾の講師が授業をして学力があがるのだとしたら、週5日間教えている正規教員はなんなのでありましょうか。また、モデル校以外の学校の子供達はどうするのでしょうか。そんな付け焼刃ではない、大田の教育の目指すもの、つまり戦略を明らかにして取り組むべき重要な課題であります。だからこそ、デ−タ−を公開して全区的な議論を行うべきなのです。
 さらに、おなじく教育長がPTA関係者に「小中一貫校と作る」と名言されていると聞きますが、現在、小中連携の取り組みすらうまく機能していないなか、はやりに乗るがごとき「小中一貫」発言の真意をおうかがいいたします。
 最後に、教員の地域活動についておうかがいいたします。大田区の教育は、学校、家庭、地域が一体となって取り組むと示されております。そして、夏休みなどの長期休暇、春秋の土日になると、区立学校の校長、副校長、一部の先生方は我々区議会議員より忙しく地元行事に顔を出します。そこでは、教室や学校の中では見ることのできない教え子達の姿があり、そのような場面に教員が来てくれたことによる新たな信頼関係も醸造されるのです。
 ところが、この行為は残念ながら、すべて教員自らの意思に基づくボランテイア活動と位置づけられているのです。つまり、この地域活動中に教員がケガをしたり、場合によっては不幸にしてお亡くなりになった場合、公務傷害や公務死亡ではなく、私生活での扱いとなってしまうのです。

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09月19日(金)
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