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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■なんでも賛成するな!反対討論
第69号議案は、八幡橋架け替え工事(その2下部工)請負契約で、マリコンと言われる五洋建設株式会社を冠としたJVと2億7069万円でなんと、随意契約で契約を締結するというものです。その理由は、その1工事の追加なので、競争入札にするより同一業者に施工させたほうが安上がり、という陳腐な詭弁であります。さらに、競争入札モドキで落札した、その1工事においては、区長が専決出来る5%の上限を使い切り、今回73号議案で当初金額より1億1331万3900円多い増額変更をしているのです。
今回69号議案では、随意契約で2億7069万円の追加工事を受注し、そのもとになる工事では5%以内の区長の専決処分を使い切ってしまったので、やむなく73号議案として、当初契約額より1億1331万3900円の増額変更をしているのです。当初、大田区予定価格の88.5%で落札された契約も、今回の増額変更により、予定価格の108%となってしまいました。なぜ、大田区の工事は『想定外』の埋設物がいつも出てくるのか、まさに天のみぞ知るであります。
大田区は、過去に呑川の川底の状況につき調査を実施しています。また、東京都は護岸耐震補強工事を実施しています。それら調査、工事の過程で当然、今回の両議案にあるような「想定外」の埋設物、構築物の情報も把握していたと考えるのが普通ですが、しかし大田区はこれらの情報の活用すらしていないのです。今後は、見積もり段階での現地踏査を詳細に行い、大田区予定価格の精度をあげる努力が求められます。そでないと、業界内で「大田区は想定外の埋設物で稼げる」が定説になりかねません。
反対はいたしませんが、関連する第70号は八幡橋架け替え工事(その3上部工)ですが、8社の競争入札で5社が辞退、1社が不参。かろうじて2社で入札は成立し、めでたく五洋建設が1億7010万円で落札いたしました。すでに工事を受注している会社に業界が遠慮して辞退したのでしょうが、まだまだの体質を露呈しています。第71号議案は、大田区立森が崎保育園改築工事で、第72号議案は区立矢口東小学校プール改築その他工事です。いずれも4つの共同企業体が応札しておりますが、識者による『談合を疑う原則』である『最安値不変の原則』が見事に表れています。すなわち、何回入札を繰り返しても、最も安い業者は不変で、2位以降は変わるという原則です。これは、事前に価格調整が行われている顕著な表れだと談合の専門家は指摘しています。結局、両議案の契約案件とも大田区予定価格には至らず、最安値の業者と協議し随意契約が締結されています。
その結果、業者は第71号議案では予定価格の98.97%、72号議案では98.99%という高率で契約することが出来たのです。業界がなかよしの場合、不落随意契約が最も高値で契約でき、また競争入札での高率の落札のように談合を疑われずにすむ方法なのです。
明確な確証はありませんが、過去の事例などから、これら3議案については、賛成に至る公明性が担保されていないため、議案採決を留保し、抗議の意味をこめて退席をいたします。
先日、多くの区議会議員の自宅、区執行部あてに伊豆高原荘のプロポーザルが茶番のデキレースであるとの怪文書が送付されてきました。発信人の意図は不明ですが、私はさもあらんと驚きもせずに受け取りました。このような疑義を大田区の入札や契約で持たれることは、もはや止めようではありませんか。
区議会議員各位におかれましては、議会改革で議会の制度を議論する前に、現在でも議会が持っている「自治体の決定機関」としての権能を適正に使おうではありませんか。特に「区長与党」という制度上想定していない呪縛に縛られている皆さんにお訴えいたします。区長やお役人ではなく、区民の側を向こうではありませんか。そのことを強くお願いし私の反対討論といたします。
09月28日(水)
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