ID:98044
いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
[1480530hit]
■議案質疑〜相変わらず心配な大田区区政
また、第47号議案大田スタジアムスコアボード等改修工事は、本来メーカーである東芝や富士通に発注すべき工事ですが、区内業界の強い要望もあり区内業者の共同企業体に発注することにしたものです。8つのJVが応札をいたしました。落札額は160,650,000円落札率73%という競争原理が働いていると感じられるものでした。ところが、落札業者と2位の業者以外の6社の平均応札額は226,473,000円でした。
落札JV以外のもうひとつのJVは178,500,000円。本件がそうかどうかの確証はありませんが、一般的に過去の事例からこのようなケースは、業界内のチャンピオン(落札予定業者)に対し、調整が失敗した場合、つまり業界内の秩序が乱れた場合に起こりうるものです。
過去にも大田区総合体育館建築工事で、70%代になったことがありますが、これは、JVの冠企業が大手ゼンコンだったからだと推測されます。大手ゼネコンは度重なる公正取引委員会の課徴金により談合決別宣言を出し、各本社から「JVを組む地元業者が談合を疑える場合は手を出すな」と厳命をされています。
大田区では、区内業者を保護する為か、JV案件では「安心なので」ロアーリミット(最低制限価格)を設定せず、アウトローが入る可能性がある一般競争入札ではロアーリミット(最低制限価格)を設定しています。しかし、もはや、業者や業界のため、区民の税金を配分する時代は終わったのです。
このような状況を踏まえてうかがいます。全国平均から見ても、相変わらず高落札率が続く大田区の入札につき、本当に適正だと考えているのでしょうか。
また、談合が出来にくい一般競争入札、制限なしの導入は考えていないのでしょうか。民主党政権を見ていると公約は破るためにあるようにも思えますが、松原区長は入札改革をかかげておられましたが、今回の議案の入札において何がどう改革されたのでしょうか。
新人議員のみなさん、このような契約議案にどうか疑義を感じていただきたいのです。先輩の見過ごした過ちをくりかえしては議会改革など絵に描いた餅にすぎません。
さて、次に報告第20号蒲田開発事業株式会社経営状況に関する書類の提出についておうかがいいたします。
報告書等によれば当該法人の社長は野田副区長であり、取締役には代表監査委員に就任された森透氏があげられております。当該法人に確認しましたところ、同氏からは取締役の辞任届が出されているとのことですが、監査対象になる大田区出資法人の取締役についていた人物が、代表監査委員に就任することはいかがなものでありましょうか。
昨年、当時の秋山副区長から社長を野田副区長に交代し、取締役に森透氏が就任した際の理由は「経営基盤の強化」をはかる、と説明をされました。いったいお二人の就任により、どのように経営基盤が強化されたのかうかがいます。また、野田副区長は副区長職が一人になられてからは相当多忙を極めていらしたと思われますが、社長としてどのように執務されていたのかうかがいます。
過去にも、遠藤久元経営管理部長が代表監査委員に就任されました。この際も同様の疑問があがりました。代表監査委員は大田区職員としての功労賞の場ではありません。そして今回は、遠藤久前代表監査委員が副区長に就任、と、少ない取り巻きで要職を渡り歩いていると感じるのは私だけではないはずです。
出資法人の役員を区幹部が勤め、代表監査委員が区執行部と行ったり来たり、このような状況では決して区民の信頼を得ることはできません。このような人事をどのようにお考えでしょうか。
また、新たな副区長の所管事務を見ても、遠藤副区長には秋山前副区長当時にはなかった、総務担当部長の所管事務が加わりました。これは、以前、森透氏が担務していたものです。ここにも、ある恣意を感じてしまいます。
相変わらず心配な大田区政を憂い議案質疑を終わります。
06月10日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る