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いぬぶし秀一の激辛活動日誌
by いぬぶし秀一
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■なぜ開示できないの?業者選定委員会名簿
次に、一部非開示とした理由について記載要件が具備されていないことをあげたい。決定通知書には、非開示の理由に「大田区情報公開条例第9条第2項5号に該当」とだけ記載されている。これは、最高裁判所の判例(最判H6.2.8および最1小廷H4.12.10)からしても、実施機関においては、行政文書の非公開に当たっては具体的な支障と影響の程度を示す主張立証責任があり、また、非公開の理由として、情報開示請求者が非公開の根拠を了知し得るだけの具体的事由を記載しなければならないが、これが示されていない。この点だけでも、本件非開示は違法と言うべきである。
さらに、地方公務員たる大田区職員3名のみ職名、個人名が全面開示されている点も奇異であると指摘したい。これは、公務員と私人を区別したものと解されるが、法令解釈を誤った区別である。以下、その違法性について示す。
(1)最高裁判例(最3小廷H15.11.11)によれば、公務員の職務の遂行に関する情報は、公務員個人の私事に関する情報でない限り、個人に関する情報に当たらない、としている。その限りにおいて、副区長らの氏名開示は当然であるが、しかしながら、他7名の非開示理由との整合性に欠け、合理性がないものである。
(2)すなわち。本区における公務員とは、地方公務員法第3条に定められており、今回開示された副区長2名は、同法第3条3項1号に定められた特別職で、経営管理部長は同条2項に定める一般職の地方公務員である。
(3)今回非開示とした、7名の選定委員は、大田区(仮称)大森北1丁目開発事業者選定委員会設置要綱(H19.11.22 大田区長決定)により選任されており、この者らの身分は、地方公務員法第3条3項2号により、非常勤の特別職地方公務員であると推定される。
(4)以上3点の理由から、大田区職員3名と、他の委員7名を開示、非開示と区別する法的根拠は存在しない。
(5)さらには、万一、実施機関が、他7名は私人であると主張するとしても、さきの最高裁判例により、公務員は無論のこと、私人であっても公務員に準ずる者についてもその氏名を公開の対象としていると解釈運用すべき原則が確定していると解すべきで、非開示の理由にはあたらない。
6 処分庁(実施機関)の教示の有無およびその内容
「この決定に不服がある場合には、この決定があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に、大田区長に対して異議申立てをすることができます。」との教示があった。
02月05日(火)
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