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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■「Toricky」のこと
今日は会社で体成分検査を行っていたのでやってみたところ、体脂肪率が30%で肥満と診断されてしまった。理想の体になるには筋肉を5kgも増やし、脂肪を8kgも減らさなければならないらしい。この歳になってそれができるのか果たして疑問ではあるが、とりあえずアドバイザーが頻りに勧めていた筋肉体操を続けてみようかと思う。
「Toricky」(アトリエ・メロン喫茶)の感想を。
鳥の冒険家トリッキーと相棒のモモが、囚われの姫を救出したことをきっかけとして、「クリスター」と呼ばれる秘宝を集める冒険を繰り広げる2Dアクションゲーム。
操作は上下左右への移動と加速、掴んだ物を離す。主人公のトリッキーは鳥なので空中を自在に動くことができるが、足でしか物を掴むことができない。足で掴んだ様々なものは、勢いを付けて敵にぶつけることで攻撃手段となる。
各面に隠されたクリスターを見つけて拠点に持ち帰ることがゲームの主な目的。クリスターの中には出現させるためにパズルを解いたりボスを倒すなど特定の条件を満たす必要があるものもある。
独特の操作感覚が特徴的な作品。自機は鳥なので空を飛べるものの、空中に静止することができない(方向を入力しないと重力で落下する)。また、ふわふわとした動きにも少々癖があり、操作には若干の慣れが必要であった。足で掴んだ物も物理演算独特の動きでゆらゆらと揺れるので、狙って敵に当てるのにもこれまた慣れが必要。一方で、空中や(条件を満たせば)水中を動き回ることができる機動力の高さや、加速による俊敏な動きは、アクションゲームの肝心なところである自機を動かす楽しさをしっかりと味わえた。というわけで、自機を思い通りに動かすための敷居はちょっと高かったが、そこを越えれば広大なマップを自由自在に冒険する開放感を堪能できるようになった。
また、ゲーム内容は探索要素も強く、物語の進行に伴って新しい能力を得て行動範囲が広がっていく。獲得できる能力は3つと一般的な探索アクションに比べて少なめではあるが、それでも物語の展開を活用するなどして徐々に行動範囲を広げさせるのは上手い作りであると思った。
この作品の主目的であるクリスター集めだが、クリスターの中にはパズルを解たりボスを倒したりと特定の条件を満たさないと出現しないものも数多くあり、システムを活用した条件の多彩さとその発想は、全くもって飽きさせないものがあった。中でも、パズル要素は、クリスターに付けられた題名から解法を導き出させるようなプレイヤーの想像力を問うもので秀逸なものが揃っており、アクション要素も制限時間内にシャッターをくぐるなど自機の動きを駆使させるような仕掛けに感心させられること頻りで、大いに楽しませてもらえた。加えて、各面の開始時には現時点で集めることのできるクリスターを表示したり、クリスターの近くに接近するとどのクリスターがあるのかが表示されたりと、案内が充実しているのも必要以上に迷わずに済んで嬉しい配慮であった。そして、個人的にクリスター集めをより楽しくしたのが、ノーダメージでクリスターを回収する実績のパーフェクト。動きを洗練させてパターンを最適化していく過程を経て実績を達成したときの充実感は、どのクリスターでも格別であった。
ボスも数多く用意されており、いずれのボスも倒し方が明示されないままに限られた攻撃手段で倒し方を推測していくという、これまたプレイヤーの発想力を試すものばかり。それ故に、倒し方が分かったときの喜びも一入であり、同時にその発想にやはり感心させられることが多かった。ただ、一部のボスはランダム要素とその偏りが大きく、酷いときになると1分以上も何も手出しできないような場面もあった。クリスター集めがプレイヤーのひらめきと技術が素直に結果に結びつくこともあって、一部のボスの運の要素の強さが非常に気になったというのが正直なところである。
演出面では、正統派冒険活劇物の楽曲の数々と、トリッキーを始めとした独特のキャラクターデザインが印象深い。物語もいろいろと起伏があって、それがまたクリスター集めと上手く同期しており、丁度良い頃合いに様々なイベントが起きるのがゲームを進める上で良い刺激になった。
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10月09日(火)
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