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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■「OneShot」のこと
10時頃起床。ここのところ休日は雨ばかりだったので、久しぶりに布団を干すことができた。と思ったら、昼過ぎになってまた雨が降ってきた。
「OneShot」(Team OneShot)の感想を。
プレイヤーキャラのニコが崩壊しつつある世界に太陽を取り戻す、見下ろし型の2Dアドベンチャーゲーム。元々はツクール製のフリーゲームであり、それがSteam向けに再構築されたとのこと。今回プレイしたのはSteam版。
プレイヤーはニコを操作して、NPCとの会話や物を調べたりアイテムを使用して物語を進行させていく。アイテムの中には組み合わせて初めて効果を発揮するものもある。
公式サイトのタイトルテキストに「Meta Puzzle Adventure Game」と記されているとおり、この作品はメタ的な要素が大きな特徴となっている。
まず、ニコはプレイヤーの存在を認識しており、単なるプレイヤーの分身ではないのがメタ的なところ。ニコは画面の中からプレイヤーを神様と呼んで、会話をしてくることもある。また、入力した行動に素直に従うときもあれば、内容によってはきっぱりと拒否してくることもある。ニコがプレイヤーを認識していることで、プレイ中はまるでニコとプレイヤーの2人で協力してこのゲームを進めていくような感覚を抱くことができ、この作品の主人公はニコとプレイヤーの両者であるというメタな視点で楽しめた。感想の冒頭でニコのことを主人公ではなくあえてプレイヤーキャラと書いたのも、この理由に因るものである。
そして、道中の謎解きもメタ的なものが多数登場する。詳細はネタバレになるので書けないが、ゲームの外に謎を解くためのヒントや手段が盛り込まれている。それらはPC上で普段何気なく使用している手法であるが、それらが謎を解くための特別な動作に変化するところに、メタ的な面白さを感じられた。
そして、メタ的な要素と同じくらいこの作品の魅力を構築しているのが、ニコの可愛らしさである。猫耳帽子に大きな金色の猫目、だぶだぶ袖に長いマフラーと、容姿からして可愛さが凝縮されており、それだけで反則と言えよう。しかし、ニコの可愛らしさの本質はそれだではなく、言動にも表れている。プレイヤーを神様を敬い、何か不安なことあるとすぐにプレイヤーに呼びかけてきて、頼られているという感じが庇護欲を大いに刺激する。一人称はミーでパンケーキが大好き。高いところが怖くて、不安で母親を恋しがり、怯えるとすぐに泣いてしまうこともある辺りはまだまだ子供であると感じさせられる。一方で、使命感が強く太陽を取り戻すという使命に真正面から取り組み、この崩壊する世界に住む人々のことを心から心配し、この世界のために涙を流すこともある、心優しく純粋なところが実に眩しい。この、子供らしい純粋さを体現したような性格もまた愛らしくて、一緒に旅を続けていく間にすっかり感情移入してしまい、ニコの目的をきっと果たしてやろうという熱い使命感に駆り立てられた。そして、ニコが辛い目に遭うと、神様も心が痛くなった。後半は特に辛い場面が多かったので、ゲームを進めるのが結構きつかったが、それでもニコを最後まで送り届けてあげようという気持ちで頑張ることができた。
感想を検索すると、大体の内容がネタバレについて書けないのでニコがかわいいという話になっているが、私もこうして感想を書いてみて至極納得できる。ニコはとてもかわいい。あまりの可愛らしさに、勢いでニコのアップのスクリーンショットを壁紙にしてしまった。また、この日記のタイトルも、この感想を書いている時点ではニコかわいすぎる日記になっている(多分戻すが)。なお、日記のタイトルを変更したことは、日記を開始から10年以上経過しているがエイプリルフール以外には初めてのことである。数時間程度と決して長いとはいえないプレイ時間の間にここまでニコに心を奪われてしまったことに自分でも正直驚いてはいるが、そのくらいニコはかわいいのである。
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11月04日(土)
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