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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■「Dungeons&Darkness」のこと
 ゲーム中の文章も、TRPGのリプレイのような独特の文体で、もの凄く雰囲気が出ていたのも好印象。登場人物も研究一筋な研究者や嫌味たらしい同業者など、癖のあるキャラの存在感が大きいのがまた魅力的であった。サブクエストについては依頼内容も個性的で、メインクエストそっちのけでまずはサブクエストからクリアしていこうと思わせる内容が多く、実際にそうしていた。クエストの内容は、特定の場所に行く、何かを集める、特定の敵を一定数倒すの3種類に大別できて、実際にはそれほど変化があるわけではないが、それでも前述の雰囲気づくりが上手かったので、どれもその気になって挑戦していた。あと、クエストの中にはクリア条件が複数あるものもあり、クリアするためには1回の探索で全てを達成しなければならない。これが中々の難易度で、やられたらまた最初からという目にも何度も遭遇。復活の羽根というその場で復活できるアイテムもあるが、折角の冒険のお膳立てを力押しでクリアするのは勿体無いと思い、そのアイテムは封印して最後までプレイした。
 ゲームを進める上で必要な知識は決して少なくないのだが、その知識を入手する手段は割と乏しいのが不満と感じたところ。特に、シールドバッシュについてはその存在が示されるのみで、発動条件についてはゲーム中での表記は無かったように思える(単に盾を出して敵に体当たりしても発動しないときがある)。あと、ロード時間の間に様々なヒントが表示されるのだが、SSDではロード時間が短くて満足に読むことが出来ないのも問題である。これにより情報面でかなりの不利を強いられていると思われる。この辺りの情報はどこかにまとめてもらえると非常に助かるのだが。

 一昨日と昨日の丸2日、この作品に完全に没頭していた。一日のプレイ時間は10時間を越えており、その熱中度合いはコミティアへの参加を取り止めるほど。この手の一人称視点の作品をプレイする頻度が少ないせいもあり、この作品での全ての体験がとても新鮮で驚きに満ちており、大きな魅力を放っていた。未だにゲームからこのような刺激が経験できて、本当にゲーマー冥利に尽きる。この作品のおかげで、とても有意義な連休となったことを心から感謝したい。
 これだけ面白い作品を当然1周で終わらせられるわけがない。1周目は無難にファイターでNORMALをプレイしたが、2周目は更なる刺激を求めてメイジでHARDに挑戦している。ファイターではヒールくらいしか出番が無かった魔法を積極的に使うことができてこれまた新鮮味が強く、そしてとても気持ちがよい。
 それにしても、スタッフロールの人数の少なさには唖然とした。総勢10名も居なくて、絵や音楽など外部への依頼を除くと3人である。これだけの規模の作品となると1人当たりの負担も莫大な量になりそうだが、少人数で小回りの効く体制が、この作品のように表現したいことを素直に表現できることに大きく貢献しているのかもしれない。
 ともあれ、素敵な作品をありがとうございました。

05月06日(金)
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