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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■続^5・「AtoA R.RegulusII ExMonarch」のこと
 操作に慣れたというのもあるかもしれないが、前作よりも誘導ミサイルの追撃が緩くなり、実際に最高難易度のREGULUSも、難易度調整の放棄と表記されていた割には前作のHARDに比べると易しかった気がする。とはいえ、圧縮モード中に前作並みの追撃をされたら難易度の上昇度合いが半端でなくなるので、今作に合わせた調整と認識している。前作のあの容赦ない追撃もまた良かったのだが、今回は物量作戦を強化したという方向性であろうかと。

 面構成は前作に比べて大きな進歩が見受けられた。2面までは前作と同じような展開だったが、3面は艦砲射撃を回避しつつの戦闘、4面は囮の護衛、5面は巨大戦艦との一騎討ちから間髪入れずに人型の敵2体との激戦、6面は追撃戦と、多岐に渡った内容は緩急もあって展開を大いに盛り上げてくれる。最終面の高速で落下するラスボスを追撃しながらメレーでざくざくと切り刻み、邪魔な誘導ミサイルはシールドで一掃という熱い展開に、初見時には思わず感嘆の声を上げてしまったほど。
 とはいえ、ラスボスとの戦闘は正直前作の方が追撃で気を抜くと即置いていかれる上に時間制限もあって燃えるものがあった。あれは演出も含めて完成度が高すぎたが、それでも今作は接近→攻撃を叩き込む→離脱の繰り返しであっさり倒せてしまい、前作に比べるとやはり淡白な印象は否めない。

 演出といえば、今作も楽曲の選曲が実に見事。全てフリー素材のようであるが、各面各場面ともそれを感じさせないほどの調和振りを見せている。特に1面の曲が秀逸で、どこかおどけた感じすらする緊張感の無い曲調は、一癖や二癖もある主人公達がこの先引き起こす騒動がただ事では済まないことを予感させるものがあり、掴みとしてはこの上ない適任である。あとは6面。艦砲射撃を避けながら大型艦を追撃、撃破するという高密度の展開を、緊迫感溢れる曲が大いに盛り上げてくれて心拍数も上昇する勢いである。
 その騒動だが、成仏できないでいる皇帝を救うためにその子孫の巫女が代償として莫大な「退職金」を稼ぐ羽目になり、その皇帝本人(巫女は知らなかったようだが)と一緒にサルガッソー海で秘密裏に稼いでいたというのが事の真相。失踪した豪華客船は、乗客を助けた後に低級霊を憑かせて倒して稼ぐためのいわば養殖場として拝借したようである。しかし、実際に皇帝が開放されてみると、その配下にあった軍団の霊は次の皇帝を求めて巫女にとり憑く事態に。これがタイトルの「ExMonarch」の由来かと思われる。それにしても、ゲーム中ではヒロイン的立場の巫女のコロナよりも、おっさんである皇帝の方が何倍も存在感があったような。
 おまけテキストを読んでみると、今作もゲームからアニメから小説から様々な作品から影響を受けているようで。やりたいことを詰め込んで、かつしっかりとまとめあげている手腕は相変わらず見事で、受ける側も胸がすく思い。

 完成度の高いシステムにアイテムという新しい要素が効果的に作用して、前作の魅力をしっかり引き継ぎつつも今作ならではの特長もはっきりと打ち出せており、新鮮味を感じながらプレイすることができた。前作の荒削りさが生み出す魅力が鳴りを潜めたところも若干感じられたものの、続編としても単体としても大いに楽しませてもらえた作品である。現在、第三弾を製作中とのことだが、今作の完成度をもってすれば十分に期待できるものであり、完成が待ち遠しい限りである。

04月06日(土)
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