ID:98041
雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
[917698hit]

■「Downwell」のこと
 また、面構成は4つの異なるエリアで構成されているが、最初のエリアは導入部だからそれほど特徴は無いが、それ以降のエリアは床から針が出たり、水中を潜ったり、足場がほとんど無かったりと、それぞれ特徴がまるで異なり、全く違った攻略を要求される。このように、エリア毎にまるで様相が異なるおかげで密度の濃いプレイ内容となり、クリアまで20分と決して長くは無い時間を非常に濃密に体感することができる。
 あと、これはハードをプレイしていて特に実感したことだが、上達の手応えが如実に感じられるのが非常に嬉しかった。パターンゲームではないので運に左右されることも多く、理不尽だと思う展開にも少なからず遭遇したが、それでも回数を重ねるごとに場数を踏んで様々な場面へ対処する力を付けて、先に進む頻度も増えていくことに大きな喜びを感じ、それがこの作品をプレイする原動力にもなっていった。パターンゲームであれば上達すればその場面を突破する精度が向上するわけが、即興性の高いこの作品では、様々な場面へ対応する力が増えていくというわけである。ここでまた秀逸だと思った要素が面クリア時に入手できるアイテムの存在。アイテムは基本的には有利になるものばかりだが、なるべく早く手に入れたいものもあれば、先のエりアで活躍するものもあり、その効果は様々である。しかし、アイテムの出現もランダムなため、思うどおりの順番で出てくることの方が極めで稀である。なので、クリアにはこのアイテムの出現順に左右されずにプレイをある程度安定させる実力を備えた上で、その時点でどのアイテムを選ぶのが最適なのかを判断する選択眼も要求される。もちろん、アイテムの引きが良ければそれに頼って進めることもできるが、実際にはそのような場面は稀でそれほど甘くは無い。初めてハードをクリアしたときはアイテムの内容は悪くは無かったが、出てくる順番は良いともいえず、やはり相応の実力は必要だと思い知らされた。
 敵を踏み続けると増えていくコンボについては、楽しいのは事実だが積極的に狙うほどの魅力は感じられなかった。達人の動画では最後までコンボを繋げていくようなものもあるが、特に制限時間があるわけでもないので、堅実に一歩一歩進んで行くプレイが最終的には安定した。とはいえ、最後のエリアでは足場がほとんどないので否が応でもコンボを繋げる羽目になるが。

 ガンブーツという秀逸な発想と即興性の高いゲーム内容が織りなす奥深く刺激的な内容に、なるほど絶賛されるわけだと納得だが、そこに至ったのは実はハードをクリアしてからであった。ハードをクリアするまではとにかく攻略に精一杯でそこまで考えが及ばなかったが、クリアして振り返る余裕ができて改めて考えると、やはり凄い作品だったということを思い知らされたわけである。また、落ち物パズルが非常に苦手なので、即興性の高いこの作品も最初はかなり苦労させられたが、最終的にハードをクリアできたのは大きな自信につながった。

09月01日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る