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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■続々・「Enter The Gungeon」のこと
 道中以上に、ボス戦ははっきりと弾幕アクションの様相を呈している。ボスはラスボスを除く各階に3体ずづ用意されてその中の1体と戦うのだが、強さにはかなり差がありここでも運を試される。もちろん、ボスも容姿から攻撃まで銃を題材にした要素が多分に含まれており、世界観を大いに盛り上げてくれる存在となっているのがとても好印象。なお、ボスをノーダメージで倒すと、自機の体力の上限が増えるアイテムが入手でき、その後の攻略に大きく影響するので、序盤のボスでも、というか序盤のボスほど緊張感の高い戦闘となり、繰り返しプレイの漫然さを抑えているのは上手い作りだと思った次第。そして、被弾したときのがっかり感も半端ではない。
 道中は戦闘だけでなくNPC等によるイベントも発生する。NPCは最初はガンジョン内の牢屋に囚われており、それを救出することでイベント発生の条件を満たす。NPCは救出後はガンジョンの入り口でアイテムを販売(アンロック)したり、ガンジョン内でイベントを発生させたりと様々である。その他、様々な効果をもたらす石像なども登場して、ガンジョン攻略の支援をしてくれる。これらのイベントが発生するのはランダムであるが、その頻度が多すぎず少なすぎずでいい刺激となっている。あと、イベントによっては過酷な条件を要求するものもあるが、これもゲームを進めていくうちにちゃんと条件を達成できていることから、やはりここにもローグライクの面白さを感じ取ることができる。
 あと、世界観に合致した楽曲の数々も注目したいところ。オープニングデミからタイトルまでの曲がこの世界観を印象付ける実に渋いもので、この時点でぐいぐいとゲームの世界に引き込まれていく。道中曲は自己主張こそ高くないものの、場面ごとにこまめに切り替わり、世界観を大事にしていることが如実にうかがえる。そして、ボス戦はイントロからここぞとばかりに銃撃戦の興奮を最高潮に盛り上げてくれて、一連の流れに構成の上手さを感じる次第。一貫して感じられるのが世界観へのこだわりであり、その世界観の構築に大きく貢献している。

 銃を題材とした独自の世界観の徹底された作り込みと、高難易度のガンジョンを経験を積んで徐々に攻略していくローグライクの手応えに大きな魅力を感じた作品である。とりあえずの目的は過去を始末する弾丸を作り(これだけでも相当大変だが)、初期キャラ4人の過去を始末することであるが、そこから先にも多数のサブイベントややり込み要素が用意されており、終わりはまだ全然見えない。昨年は「Rabi-Ribi」に相当な時間を費やしたが、今年は「Enter The Gungeon」に費やすことになりそうである。

01月27日(土)
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