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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■「レミャードリィ」のこと
 もう一点は、ゲームの面白さを特化させて、それを楽しませるための工夫がふんだんに盛り込まれていること。面白さを感じさせる要素をあれこれ盛り込むのではなくある部分のみに特化させて、それを楽しませるために他の要素をそぎ落としたり、プレイしやすいようにプレイヤーに配慮したりという要素が多々見受けられた。この作品は、RPGの特徴ともいえる戦闘はほぼ全自動だし、同様に特徴といえるキャラの育成もリンクシステムのおかげで最低限で済むようになっている。アイテム収集の面白さを特化させるために戦闘や成長要素を極力簡略化してプレイヤーの手を煩わせないようにし、その分収集要素の風呂敷を広げてそこで存分に楽しむよう調整を行ったのは、作品の面白さを特徴づけるための大英断と言えよう。その他、マウス1つであらゆる操作を行うよう徹底的に調整された操作系や(2Dマップをマウスで快適に移動できたのは目から鱗が落ちた)、モンスター図鑑埋めのために用意されたスキル(FOE遭遇率上昇)など、プレイヤーが快適にゲームを楽しめるような工夫や配慮に出合う度に感心させられた。戦闘不能になったキャラがロストすることなく、しかも安価に(ツケも効く!)復活できるのも、そういうった配慮の1つであろう。その分、随分と命が安い世界観ではあるが、そもそもコココソフトで命の価値が重かったことがあるかというと、まあ…。

 ドット絵と音楽はいつものスタッフが手掛けており、安定した完成度。こういう素材関連の強力な繋がりもコココソフトの強みの1つであると、今作でも改めて思った次第である。

 欲を言えば、クリア後にも楽しめる要素が欲しかったかも。というのも、前作「さとりのアトリエ2」はクリアしてからが本番ともいえるほど、クリア後に楽しめる要素が多かったので、それをこの作品にもやはり求めてしまうのであった。まあ、本編だけで十分に楽しめたので贅沢な要望ではあるのだが。

 当初は「Rabi-Ribi」と並行してプレイするつもりだったのだが、あまりにも快適なプレイ感覚と収集要素の面白さにすっかり没頭してしまい、「Rabi-Ribi」そっちのけで三連休中ずっとプレイしてしまった。プレイ時間は28時間弱だったから、一日9時間程度プレイしてたことになる。どれだけこの作品を楽しんでいたかが明白かと。

09月19日(火)
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