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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■「2D/NOT 2D」のこと
 次元切り替えと同じ位面白く感じたのが、ボスのタブレット。ボスのタブレットのヒート値は攻撃をしないと上昇速度が速くなり、オーバーヒート状態になると攻撃が激化する代わりに攻撃によるダメージ量が格段に多くなる。このシステムを理解する前は漫然とボスに攻撃を加えて体力を減らすことで倒していたが、システムを理解してからはボス戦での防御から攻撃へと転じる抑揚が著しく高くなり、次々とタブレットを破壊していく刺激的な戦闘を楽しめるようになった。また、ボス戦でも3D化で攻略が格段に楽になる場面が多々あり、ここでも次元切り替えシステムを堪能させてもらえた。

 物語は魔女の国において、世界を平面としてしか認識できなくなる平面化現象という異常を、精鋭の魔女であるソードブレイカーが調査するという内容。平面化現象こそ2DSTGにおいて常に生じている状況であり、私達が常日頃プレイしている2DSTGも、実際の空間ではこういう状況なのかもしれないという発想が、見事にゲーム化されている。また、次元を扱った世界観も魅力的で、エキストラでは設定上ではあるものの四次元にまで次元が拡張される。先日開催されたデジゲー博で発表された次回作の体験版にもソードブレイカーというタイトルが付いているるようなので、今作との繋がりにも期待したい。

 ただ、この独特なシステムも、攻略を詰めていくと2Dで対処できる場面が多くなり、3Dの出番が少なくなっていくのが気になったところ。恐らく、理屈では2Dのみでクリアできるように調整されているようで、実際にEASYやNORMALではそれが可能なように思えた。折角のシステムなので、3Dを使わないと絶対に攻略できないような調整でも良かったのではなかろうか。ちなみに、あくまで理屈であって、高難易度ではちゃんと3Dを使わないと避けられないほどの弾密度および弾速度であることを、ボスラッシュモードで確認した。

 STGは大抵適当にパターンを作って終わらせる私が、珍しくプラクティスで各面のパターンを詰めて攻略をした。それほど、この作品が魅力的に思えたということである。やはり、2Dと3Dを切り替えるシステムの完成度の高さがその最たる理由であろう。
 動画化も考えたが、前述のとおりNORMALでは攻略を詰めると3Dの出番が少なくなり、通常の2DSTGと大差なく見られる恐れがある。かといって、これ以上高い難易度は歯が立たず(ボスラッシュも、被ダメージを1/4にしてようやくクリアできた)、私の腕前ではシステムを活かした動画を撮るのは難しいと判断し、断念。まあ、満足のいくプレイはできたので、それで十分ではある。

11月22日(火)
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