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雪さんすきすき日記
by 氷室 万寿
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■続・「トリプルキャノピーの魔女」のこと
 舞台設定やそれによる演出にも様々な新鮮味を感じられた。とりわけ、ゲリラならではの奇襲戦法や物資の強奪といった戦闘目的は、とても正規の軍隊では見ることのできないもので胸が空くような痛快さすら感じられるほど。あと、敵戦闘機の統率の取れていない動きや、あの変態挙動のR-50が攻撃機の機銃で撃墜できてしまったことに、政府軍の訓練不足という設定を上手に活かしていると感心させられた。戦闘の舞台が東南アジアということで、フライトSTGの場面では眼下に広がる一面の密林やそこを切り開いた基地や遺跡などが独特であり、アドベンチャーパートでは人々の生活など社会の様子を伺える描写が端々に簡潔ながらも丁寧に描かれているのが印象深いものがあった。
 物語は「RaidersSphere2nd」の後日談だが、少数民族や他国の干渉など現実的な社会問題も組み込み、架空の条約や歴史にも説得力を感じられる。そして、その上で意外すぎる結末に、娯楽を忘れていないことに心の中で大きな喝采を上げた。登場人物の1人1人が個性的で明確に役割を果たし、全8面とフライトSTGにしては長い方ではないもののしっかりと纏められているのも好印象であった。それにしても、政府の最高指導者である議長の呼び名が危うすぎるのだが。

 この作品をプレイして、無誘導兵器の魅力にすっかり目覚めてしまった。物語的にも見応えがあり、さすがProject ICKXがプロデュースするだけのことはあると納得の良作であった。

03月15日(土)
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