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窓のそと(Diary by 久野那美)
by 久野那美
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■遠くのひとと出会う場所
そこは一度解消したほうがいいと思う。遠くにいるひとと、その距離を大切に保ちながら関わっていくための手段として、インターネットやメールはとても高性能だと思っている。だけど、その加減がひとたびうまく働かなくなってしまったら、そこは一転して著しく閉鎖的な場へと変化してしまうから。

・・・・・・・何書いてるかわからなくなってきた。
やっぱり日記は毎日かかないとだめですね・・・・・・・・・

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件のサイトが閉鎖される日のその時間。
私は特にメッセージを書き込むわけでもないくせに、
その場所を見ていた。
最後の瞬間に、何かが起こるかもしれない。
主催者はそう思って同じようにそこを見ていたかもしれない。

でも、そういうことは起こらないかもしれない。
きっと起こらないだろう。だけど。
別の何かが起こるかもしれない。
それは、予想もしなかったつまらないことかもしれない。
あるいは「ほんとうに何も起こらない」という究極の地味なできごとかもしれない。
どっちでもいいのだ。
不満や不安を解消するような奇跡が最後まで起こらないことで、
その場所がどういう場所であったのかがはっきりする。

思いがけないことが起こったり起こらなかったりする。
思ってたことが起こらなかったり起こったりする
それが、「遠くのひとと出会う場」で行われるはずのことなのだ。
そして私はそういう場所が大好きなのだ。


私は、そのサイトが、その掲示板が、その場所が大好きだった。
なくなってしまうのは、だから少し悲しかった。
そしてかなり寂しかった。
だけど、もっと悲しいことを避けるために下された英断に
こっそりエールを送りたいと思った。
だから、今さらだけど、こんな風にだけど、書いてみた。

いつかまた。
思いがけない形でそこは再開するかもしれない。
あるいは、そう思わせておいて永遠に消えたままかもしれない。
思いがけないことなので、予測することができない。

そういう場所で、これからも私は誰かに出会いたいと思う。
それはとても素敵なことだと思っている。

そういう場所で、出会えた人がいて、とても幸せだと思っている。

08月15日(日)
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