ID:94789
きゅっ。
by きゅっ。
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■合成の誤謬(ごびゅう)
 一人の消費者や一つの財の市場のみを取り上げ分析することを、部分均衡分析という。この部分均衡分析の結果を実際に適用しようとする場合、注意が必要だ。一部分について正しいことが、必ずしも全体について正しいとはいえないからである。

 ライブ会場で、前の人の頭が邪魔になっている。立ち上がれば、ステージが良く見える。でも、全員が立ち上がれば、「立ち上がれば、ステージが良く見える。」ということは、もはや正しくない。

 ある農作物の収穫量が増えた場合、収入を増やすことを期待する。他の農家の収穫量が一定で市場価格に変化がなければ、期待どおりになるだろう。でも、全ての農家の収穫量が増加すれば、市場価格が下落し、個々の農家の収入は減ってしまう。

 ある財を生産する一社が価格を下げたとする。その会社のマーケット・シェアは、増大するだろう。でも、全ての会社が同様に価格を下げれば、シェアに変わりはない。

 全体で同じことが起こると、部分で正しいと思われたことが、そのまま全体で成り立つとは限らないのだ。

 このように、「部分では正しいことは、全体でも正しい。」と思うことによって起こる誤りは、「合成の誤謬」といわれる。・・・んだそうだ。
10月22日(火)
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