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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ これ朝ドラになりますよ!「産婆フジヤン」予約開始
聞き手を務めた本が8月に出ます。

産婆と書いて「さんばば」、「産婆フジヤン」。
93歳現役助産師、坂本フジヱさんの男前な一代記。

最初に出版社(産業編集センター)編集者の松本貴子さんから「こんな人がいまして」と坂本先生のことを聞いたとき、「これ朝ドラになりますよ!」と思わず言うと、「坂本先生は大の朝ドラ好きなんです!」。

「朝ドラ書いてて本も書いてる人」を編集者さんが検索したら、今井雅子がヒット。大阪出身だし和歌山弁のニュアンスもわかるかもと声をかけていただいたのでした。

「わたし、助産院で産んだんです」と言うと、編集者さんびっくり。他にもご縁を感じることが続々。ぜひやらせてください!となりました。

わたしの役割は、坂本先生のお話を聞いてまとめること。和歌山の田辺にある坂本助産所に泊めていただき、お話をうかがいました。

坂本先生、自称「産婆フジヤン」。お会いしてみると、なんとも飄々とした方で、頭の回転も切り替えも早い早い。しかも記憶力抜群で、93年の人生を振り返りながら話すのですが、年号や出来事の順序がほぼ完璧でした。

戦争中の話がとくに印象に残りました。人生で一番勉強させてもらった時期であり、初恋も大阪大空襲も経験し、終戦時は21歳。そんなフジヤンが見た戦争、感じた戦争は、これまでに本や映画で見知ったものとはまた違いました。

93年の人生と72年の助産師経験から放たれる言葉は、深くて哲学的で時に詩的で、名言がたくさんありました。(ここも朝ドラポイント)
生まれることと産むこと、生と性、生きることと死ぬことについて、考えさせて、愛おしくさせてくれるフジヤンの言葉を聞けて本当に幸せでした。たくさんの方に本という形で受け取っていただけたらなお幸せです。

不死身伝説の数々の持ち主の男前なヒロインの一代記。ほんと、何年か後に実現しそうな朝ドラ「フジヤン」。タイトルも「ん」で終わるし。
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07月21日(金)
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