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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 親子でこりゃ楽しい「漢字ドリル作文」
「ママー、見てー」
と満点の漢字テストを見せにきた、娘のたま(小学三年生)の楽しそうな顔に誘われて、
「よし、この漢字十問でママがお話作ってあげようか」と言うと、
「うん、作って!」
お題は、この10問。

こういうものは即興のライブ感が大事。
目で一問ずつ追いながら、しゃべるスピードでお話を作っていきます。
自分の口から飛び出す物語に、同時に「へーえ」となる、漢字テストとのブレスト。
昔の生活を思い出していました。
指の爪を見つめて、思い出していました。
あの日わたしは先生に指名されたんです。
「南を指しなさい」。
指差した先には、新しい駅がありました。
そこから空港へ向かいました。
着いたところは、にぎやかな港町でした。
たくさん買い物をして
品物を送る箱も買いました。
注意して扱うようにとお願いしたのに
店員は水を注ぎやがりました。
連想ゲームのように例文がするするつながって、作りやすい十問。
落ちもついて、たまは大笑い。
「わたしもやる!」と言って、開いた漢字ドリルのページからお話を作り始めました。

考え込むかなと思いきや、話すスピードですらすらと。
(※読み上げたお話をわたしが書き留めました)
漢字の勉強が宿題に出ました。
めんどくさいので、お母さんに宿題をまかせようとしました。
するとお母さんに仕事をまかせられました。
ぼくは子どもで、仕事というものをしたことがなかったので、
次の日、王様につかえる仕事をしました。
「店がはんじょうすると世界が平和になる」と言われて、
店のお客をやりました。
商品を運ぶお手伝いもしました。
全員で力を合わせましたが、商品が重くて、具合が悪くなりました。
白いかっぽう着を着たまま、ねました。
具合が良くなったので、ベッドから床に着地して、
さっきよごれたかっぽう着をぬいで、エプロンに着がえました。
「ぼく」と別人格になりきっているところ、
「店がはんじょうすると世界が平和になる」という味付けを
即座にやったところにセンスを感じます。
即興作文が得意なところが遺伝していることを発見。
母も負けてはおれません。
続いての漢字ドリル作文バトルは、こちらの10問で。

人を助けるには、助走をつけることが大事です。
金魚が死ぬときも、助走をつけることが大事です。
トンネルの向こう、右の方向に、泣いて悲しむ人がいたら、
助走をつけて、悲鳴をあげます。
部屋の掃除をするとき、机に向かっている人がいたら、
助走をつけて、心配して集まります。
「助走」の連呼に、「それも助走するの〜?」と笑ったたま、続いてはこちらの10問に挑戦。

今井さんのおうちには、
すくすくと育つ雅子さんという子どもがいました。
雅子さんのお父さんは、夢を育む協力をしていました。
ある日、雅子さんは、家の前に積んである重い荷物を持ちました。
その荷物とは、本を重ねてある荷物でした。
雅子さんは小さかったので、途中で息が苦しくなりました。
つかれたので、ジュースを買いました。
そのジュースは運悪く、苦い味がするジュースでした。
幸せがほしいな、と雅子さんは思いました。
雅子さんは大好きな公園に行きました。
すべり台をすべった雅子さんは、幸せに思いました。
「わたしは幸い、元気だ」
行きは坂道を下ってきたので、帰りは坂道を上りました。
それは急な坂道でしたが、えらい雅子さんは、がまんして上りました。
家に帰った雅子さんは、つかれていましたが、働き者なので、
ちゃんとただいまを言って、洋服をたたみました。
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10月27日(火)
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