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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 「無農薬で米作りから酒造りを楽しむ会」収穫祭
「無農薬で米作りから酒造りを楽しむ会」の活動で、4度目の埼玉県小川町へ。

6月に田植え、7月に草取り、10月に収穫したお米をいただきます。

早めに来られる人は一時間前に来て調理を手伝ってと言われていたものの、早起きできず、いつも通りの10時集合少し前到着。それでも家を出て1時間45分のちょっとした旅。

郷土料理という「ごじる」の大豆をする作業をしている人がいて、「やりたいな」という目で見ていると、「ちょうど良かった。代わります」と解放感あふれる目で交替していただく。白っぽくなるまですってと言われる。なかなかの重労働。

日頃の行いのいい人たちの集まりなのか、これまで晴天に恵まれてきた米酒会。今日も降水確率80%にもかかわらず、曇り空。このまま持ってと祈りつつ開会式。

4グループが二手に分かれ、まずは脱穀機見学。

大きな櫛みたいなのに挟んでこそげ落としていた時代から少し進化した脱穀機。出っ張りのついた樽みたいなのを足踏みで回す。

さらに進化したシュレッダーっぽい脱穀機。これが最新式ですかと聞くと「今はコンバインで刈り取りと脱穀を一度にやります」。ああ、そうでありました。

米粒と藁などのゴミを「風」の力で分別する機械。軽い藁は飛び、重い粒は落ちる。

他に「もみ」を取る機械も。もみを取った茶色い米粒が「玄米」。とれたての新米はおいしいですよと言われ、かじってみると、極小粒のあられのよう。

続いて、米酒会の主宰にして無農薬農法やエコエネルギーに何十年も取り組んでおられる金子美登さんの霧里農場へ。

豆腐屋でおあげなどを揚げた油をもらい受け、遠心分離器できれいにした油をガソリン代わりにしてコンバインや自家用車を走らせている。ベンツのエンジンをかけてもらうと、排ガスはほのかに揚げ物の香り。廃油というゴミがエネルギーに生まれ変わる。エコで低コストでいいことづくめだけど、冬はエンジンがかかりにくいなど広く実用化するには解決すべき課題があり、日々改良研究中とのこと。

至るところに大小の太陽光パネルがあり、蓄電池も。薪で沸かしたお湯を床暖房に使っている。

金子さんがなるべく自然の力を使おうという信念を持って続けて来たこうした取り組みは、震災後、にわかに注目を集めているらしい。

家族分の牛乳が採れる牛や卵を産む鶏の糞は、エネルギーや肥料の材料に。堆肥と生ゴミからバイオガスと液体肥料が取れる。

無農薬野菜は色も立ち姿も力強い。無農薬では栽培が難しい苺は、「害虫の天敵の虫を放つ」作戦で育てているとのこと。

見学を終え、いよいよお昼。地元の方の手作りこんにゃくと、地元産のきぬかつぎを、これまた手作りの柚子味噌で。これがもう目を見張る美味しさで、止まらなかった。写真を撮るのも忘れるほど夢中で食べた。

主役のおにぎりは、各自二つずつ握って。塩だけでもおいしいのだけど、おこげのところをいただいて、柚子味噌つけると、ああこりゃたまりませんわ。

そして、地元でとれた元気な野菜いっぱい、たまがすった豆もたっぷりのごじる。新鮮な味噌汁といった感じ。いくらでも食べられる。いつもは野菜を残すたまもぱくぱく食べた。

食事をしながら、班ごとに自己紹介。もともと農業に興味があり、金子さんのセミナーに出たり本を読んだり、農園を借りたりといった活動の先に米酒ワークショップに参加された方がほとんど。わが家は、去年参加した方に話を聞いて、面白そう、家族の思い出作りになればという気持ちで参加したのだけど、皆さんの意識の高さに驚くとともに刺激を受けた。

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11月06日(日)
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