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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ ファミレスにおける人物相関図
このところファミレス利用率が高いのだけど、行くたびに人間観察のネタに事欠かないことに感心する。隣のテーブルの顔ぶれと会話から頭の中で人物表を書いてしまうのは脚本家の職業病。事実は脚本よりも奇なりで、頭では作れないようなキャラクターや設定が現実の世界にはしっかりと生きていて、それぞれの人生を生きている。
ドラマや映画を観ていても、「え、そういう関係だったの」という驚きとともに、これまで見ていた人物像や人物関係ががらりと変わる瞬間が面白い。ファミレス劇場にもそのような衝撃が走ることがしばしばあり、ドキドキさせられる。
最近出会った二つの場面。
その1。登場人物は30代男、30代女、小学生の少年。仲良く夕食を食べる両親と息子に見える三人。だが、聞こえてきた会話では、男と女が敬語で話している。どうやら男は少年のサッカーチームのコーチらしく、女は男を「先生」と呼んでいる。ところが、少年が席を外してドリンクバーへ行くと、男女の会話はタメ口に。あら、色っぽい関係なのかしらと思っていると、今度は女が席を立ち、男と少年二人の会話。「お前のこういうとこがダメだ」とダメ出しするコーチ。
……という場面を見て、「少年と男が女を取り合っていたら、面白いのではないか」と妄想。少年と女は手をつないで一緒に店を出る。親子だと思った二人は実は他人で、別々の家へ帰っていく…というラストが浮かんだ。
その2。登場人物は外国人(後でイギリス人とわかる)の女、日本人の男。わたしの右隣のテーブルにて英語で会話している二人。男は女に英語のプライベートレッスンを申し込み、希望の時間帯を挙げ、連絡先を交換。と、いきなり、男がわたしの左隣のテーブルにいる男に韓国語で話しかけた。男は韓国人で、一人客だと思っていた左テーブルの男の連れだった。韓国人二人組が去った後、女の向かいにレッスン生が登場。「いま、とっても変なことがあったのよ。いきなり韓国人の男がレッスンを頼んで来たの」と女。「どうして英語の先生だってわかったの?」と教え子。「だって、その前にもレッスンをしてたからよ」。
同じテーブルで生徒が入れ替わり立ち替わりして、彼女が一日中英語を教えているらしい。こういう設定の話も作れそうだし、向かい合っている男女が十分前に知り合ったばかりで、ひとつ飛ばしのテーブルに知り合いがいるという離れ業にも、頭では思いつかないなと興奮を覚えた。
ファミレスへ行くたびに企画が膨らむファミレス劇場。舞台でもいいし、深夜番組のコーナーでもいいし。
今日のtwitterより(下から上に時間が流れます)
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【たま語】続き。じゃあママが一緒に怖がってあげるから、どんなおばけの夢だったか聞かせてと言うと「そんなのやだよぉ」。よしよし、思い出すのも怖い夢だったのね。そして泣きながら「デニーズのおはなしして〜」。ママよりデニーズが精神安定剤なのか…。
posted at 10:43:54
【たま語】朝起きるなり「こわかったぁ〜。ゆめこわかったぁ」と泣きついてきた。何の夢?と聞くと「おばけぇ」。実にベタだ。
posted at 10:43:39
【たま語】鏡の前で自作自演の歌を熱唱。「うまれて〜はじめて〜きみは〜おはなが〜すきだった〜♪」。なんだかそれっぽい歌詞になってるぞ。
posted at 09:03:17
そんなご縁が。インタビューを読むにつけ興味をそそられる方です。RT @horumo @masakoimai 冲方さんの奥さんが僕と同郷で(うちの妹と同じ高校)、その縁でうちの地元の方に住んでいるはず。前にお会いしたときはそうでした。冲方さんのマルドゥックシリーズも大好きですよ。
posted at 09:01:44
親切と余計なお世話は紙一重。ありがた迷惑の上半身(ありがた)に集中して「ありがとうございます」で切り抜けます。RT @waplus まだ上手に受け流せない〜 RT @masakoimai そして一人産むと今度は「二人目は?」。だんだん受け流すのがうまくなります。
posted at 09:00:44
05月20日(木)
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