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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 子守話114「とうきょうタワー おおさかへいく」
今日あった3つの良かった出来事は
1.金馬さんと米朝さんの落語をCDで
2.図書館へ本を返す
3.子守話を更新
1と2はセットで、図書館から延滞して借りっ放しの資料を返して欲しいと督促があり、聴きそびれていたCDを聴いたというわけ。
3の子守話は、3月21日の113話目「おえかきかさ くるくる」以来、ひと月余りぶりの新作。わたしがちょくちょく大阪へ出張に行くのと、チャイルドオアシスライブで聴いた寒空はだかさんの「東京タワーの歌」が合体したのか「とうきょうタワーがおおさかしゅっちょうにいったの」とたまが言い出し、そこから膨らませたお話。
ゴールデンウィークにたまを連れて帰省したとき、大阪の実家でも寝かしつけの子守話にした。東京で聞かせて、大阪でも聞かせて、ようやく完成したように思う。
子守話114「とうきょうタワー おおさかへいく」
とうきょうタワーは たいくつしていました。
くるひも くるひも とうきょうです。
あちこちから いろんな ひとが けんぶつに きますが
じぶんは とうきょうから いっぽも うごいたことが ありません。
あるひ たまちゃんが とうきょうタワーに やってきて
おおさかの はなしを してくれました。
おおさかには おいしい たこやきと ぶたまんが あるんだよと
たまちゃんは おしえてくれました。
とうきょうタワーは おおさかへ いってみたくなりました。
そこで じめんに つきささっている あしを
ひょい ひょい ひょい ひょい と ひっこぬいて
おおさかへ むかって あるきはじめました。
たびに でるのは はじめての ことですが
とうきょうタワーに やってくる おのぼりさんたちが
おおさかから しんかんせんに のってくることは しっていました。
とうきょうタワーは とうきょうえきまで たどりつくと
あとは しんかんせんの せんろを またいで
しんおおさかいきの しんかんせんを おいかけて
のしのし のしのし あるいていきました。
とうきょうタワーが あるいているぞと
みんな おおさわぎしながら ゆびをさしました。
でも とうきょうタワーは そんなことより
はじめて みる とうきょうの そとの せかいに
うきうき していました。
とうきょうタワーは おおさかに つくと
しんせつな おっちゃんが 「つうてんかく」 という
タワーの ところへ つれていってくれました。
おおさかでは それなりに のっぽですが
とうきょうタワーに くらべると まだまだです。
「こんにちは。つうてんかくタワーさん。おなかまですね」
とうきょうタワーは ていねいに あいさつをしました。
でも つうてんかくは
「おなかまでも なんでもあらへん」と
なまいきそうに とうきょうタワーを みあげました。
「たこやきと ぶたまんを たべにきました」と
とうきょうタワーが いうと
「たこやきも ぶたまんも そこらへんに なんぼでもあるがな」
つうてんかくは そういったきり いねむりした ふりをして
みちあんないを してくれませんでした。
しかたがないので とうきょうタワーは あるきまわって
たこやきやさんと ぶたまんやさんを さがしました。
とうきょうタワーへ あそびにいったことのある おおさかの ひとたちが
ちかづいてきては いっしょに しゃしんを とっていきました。
とうきょうタワーは たこやきを かうと
エレベーターに のっけてもらって
てっぺんにある くちで ハフハフと たべました。
それから ぶたまんも たべました。
からしを たくさん つけすぎたので
てっぺんから あしもとまで ますます まっかっかに なって
てっぺんが すこし まがってしまいました。
からいよーと なきながら はしって とうきょうへ かえったので
かえりは いきよりも じかんが かかりませんでした。
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05月06日(木)
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