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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 小豆島5日目は香川県三木町の渡邊邸で妖怪三昧
小豆島のゲストハウスで4回目の朝を迎え、冷蔵庫の中身大掃除の朝ごはん。明日の午前中の飛行機で東京に戻る予定だったのだけど、今日、柳生さんに高松を案内していただくことになったので、高松へ渡ったついでに東京へ向かうことにした。やる気の出るキッチンと眺めのいいベランダ、洗い場にベッドを二つ置けそうな広々したお風呂……わが家の何倍も広く、快適なゲストハウスと名残を惜しむ。
土庄港の高速艇乗り場では小豆島にまつわる曲が順繰りに流れている。一昨日、うちの両親を見送ったときに『ぼくとママの黄色い自転車』の主題歌、さだまさしさんの「抱きしめて」が聴こえてきて感激したが、今朝もちょうどいいタイミングで「抱きしめて」が流れていて、見送られているようだった。
柳生さん、峰子さんとともに高速艇に乗り込む。二階があり、ラウンジのようにソファが置かれているのを初めて知る。小豆島の話、柳生家の成人した四人のお子さんたちの話、窓から見える風景の話(二つ重なった不思議な岩が見えた)……あっという間に30分、高松港に着くと、長男忠平さんのお嫁さん、陽子さんがお出迎え。これから高松市の隣の三木町で開かれている忠平さんのグループ展を見に行く。
19日に通った県庁公園前の大通りを走っていると、「たまちゃん、ここで、ズボン落っこちたねえ」とたまが言い出した。県庁公園近くのうどん屋「さか枝」で食べた帰り、ウエストがゆるくなったジーンズが漫画のようにすとんとくるぶしまで落っこちた。それをよく覚えていることに驚く。今回の旅行のいろんな出来事も、小さな思い出の引き出しにしまわれていることだろう。


小豆島での「ぼくママ}上映会を主催した映画館ホール・ソレイユの前を通っていただく。「ぼくママ}がかかっているかなという期待があったが、違う作品だった。『子ぎつねヘレン』の太一役、深澤嵐くん主演の『いけちゃんとぼく』、『子猫の涙』でご一緒した森岡利行さんが監督、脚本の『女の子ものがたり』を上映中。
グループ展「和今感彩」の会場は、渡邊邸という古い茶室が集まった情緒あるお屋敷。門をくぐると、大きな紅い和傘が目に飛び込み、着物美女がチケットと引き換えに、靴を入れるエコバックとラムネなどのガラス瓶に入った冷たい飲み物が差し出してくれる。一瞬でこの空間、空気に恋してしまった。「和今感彩」というタイトルは、「和魂漢才」をもじったもの。前にいた外資系広告会社のモットーが「和魂洋才」だったことを思い出す。
中に足を踏み入れると、手づくりのお菓子やら和風小物やらTシャツやらを展示販売している。夜市のような楽しさ。小豆島のお菓子作家さんのブラウニーを、たまが試食を気に入ったので、購入する。
さらに奥の間に進むと、お目当ての忠平さんが襖(!)に描いた妖怪の絵を前に説明していた。蝋燭の炎が、ゆらめき、妖しさを盛り上げる。
絵は描きかけで、昨日も今日も泊まり込み、筆を進めて進化中なのだという。部屋の片隅にはただならぬ妖気を放つ、これまた襖に描かれた妖怪画が。これは、もともとこの屋敷にあったものだそうで、時の洗礼も受けて、すごみを増している。忠平さん、この絵に大いに刺激を受けたそう。
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09月22日(火)
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