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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ マスカラぐらいは、つけますから。
昨日、会社時代の同期だったシモゾノ君の披露宴の後に打ち合わせが入り、着替える時間もないのでパーティ仕様のまま移動した。前日に「ドレスのまま派手なカッコでうかがうかもしれません」と予告していたのだけど、現れた姿を見て打ち合わせ相手は拍子抜けした顔で、「なんだ、いつもより地味じゃないですか」。確かにドレスは黒で色数過剰の普段着より落ち着いているけれど、美容院で作ってきた髪と顔はどうなのだろう。ほぼすっぴんで仕事に出かけるわたしとしては、別人に見えるぐらい変身しているつもりなのだけど……。これだけ作り込んで代わり映えしていないのだろうかと不安になった。

自分では濃過ぎると思っていても、案外これぐらいが普通なのかもしれない。せめてマスカラぐらいは習慣にしようと思い立つ。朝ドラ「つばさ」(3/30スタートまであと9日!)の第4週に「恋は先っぽに出る」という台詞が出てくる。まつげ、髪の毛先、爪。そんなところに恋のときめきは宿る。その逆に、先っぽをないがしろにすると恋は遠のく。毛先からキューティクルが失われるように、手抜きした先っぽからときめきが逃げて行く。そんな気がする。

コピーライター時代にランコムを担当していた頃は、マスカラを欠かさず、実際につけてみた実感をコピーに表していたのだけど、担当を外れると、つける回数が減り、会社を辞めてからは、ほとんどつけることがなくなった。いくつになっても先っぽに気持ちを配る余裕を持たなくては、と何年かぶりにマスカラを買う。「つけまつ毛のような仕上がり」という商品コピーを読んで「マスカラぐらいはつけますから」などとダジャレを思いついている時点で、恋するオトメではなくオヤジになっているのが悲しい。先っぽキラリンで、オッサン化炭素(CO3)を削減しなくては。

03月21日(土)
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