ID:93827
脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
[786646hit]
■ 『指人形 笑吉』はすごかった!
「谷中でそっくり指人形作ってくれるとこがあるらしいよ。しかも、その人形で人形劇やってくれるんだって」とダンナが谷中に住む知人から聞きつけ、娘のたまのそっくり人形が人形劇を演じる光景を想像し、「そこ行こう!」と話している矢先、朝のテレビでその『指人形 笑吉』が取り上げられた。おじいちゃんの顔した人形の体当たりのギャグにたまは釘づけになり、「ここ いく!」。一家の思惑が一致し、谷中へ向かうことになった。
団子坂の交差点から谷中に向かって坂を上り、左手のせんべい屋で醤油せんべいを買って、すぐ先の角を左に曲がって、看板を目印にすぐ右へ。細い路地の奥にある一軒家に着くと、表で一服していたおじさんが「ちょうど今からやりますよ」。3人以上そろったら約30分の演目を上演。お代は一人五百円。小学生以下無料。途中からの人は心付けでとなっている。親指と中指で操る指人形のパントマイムに合わせて、先ほどのおじさんがちょこっと味のある解説をつけ加える。登場人物はほぼすべて笑吉じいちゃんだけど、演目によって人形を使い分けている。それぞれにふさわしい顔つき、手つきがあるのだ。「笑い上戸」「酔っぱらい」「朝帰り」に続いて、3匹の魚を釣り上げてカゴに納める「魚釣り」、瓦せんべいを空手で割る「瓦割り」(割ったせんべいは観客にふるまわれた)。しわくちゃの足が見え隠れする「ウォーターボーイズ」は「生涯現役」の横断幕でしめくくる。一瞬の早業の「剣玉」、頭の上で棒をぐるぐる回す「曲芸」、ラストの「五十年後の冬のソナタ」では頭にカゴをかぶせあい、実に自由自在に動く。芸達者なコメディアンぶりに、人形であることを忘れてしまうほど。

たまは最後までおとなしく見ていたけれど、ぽかんと口を開けてあっけに取られ、笑うにはまだ早かった様子。予想以上の面白さに感心しきりで拍手をしたら、驚きには続きがあり、千円で描いてくれる似顔絵の素早さとうまさに目を見張った。彩色もお見事で、これはもう名人芸。合間に額の汗をぬぐったりして、どこまでもお茶目な笑吉画伯だった。
人形劇が演じられる雛壇には歴代首相や芸能人のそっくりさんを始め、指人形がずらり。こちらを使った演目も見てみたい。そっくり指人形は人気殺到で、6年分注文がたまっていて新規の受注は止めているとか。6年経てば、たまの顔も変わってしまっている。次回は似顔絵目当てに来てみよう。
帰りは5分ほど歩いて谷中の商店街で谷中メンチ(メンチカツ)を買って食べ、バスに5分揺られて上野動物園へ。北風が吹きすさぶ動物園、暖房の効いた屋内展示が大人気だった。
今日の子守話は、動物園で会えなかったきりんの話。「きりんさんがそらとぶはなし」は、たまからのリクエストだけど、今日きりんがいなかった理由については、「キリンさんころんじゃったの。バラバラになったの」と物騒な推理をしていた。
子守話39 そらをとんだ きりんさん
そらをとびたいようと きりんさんがためいきをつきました。
たまちゃんは きりんさんにはねをつけてあげましたが
からだがおおきすぎて うまくとべません。
おかしいな。あんなにおおきいひこうきは そらをとべるのに。
たまちゃんは きりんさんをひこうきにのせてあげようとおもいつきました。
けれど きりんさんのきっぷは うっていませんでした。
たまちゃんは がっかりしているきりんさんの えをかいてあげました。
とてもじょうずにかけたので そのえを コンクールにだしました。
それは ひこうきのかいしゃがひらいたコンクールでした。
いっとうしょうになったえを ひこうきにかいてくれるのです。
たまちゃんがかいた きりんさんのえが いっとうしょうになって
きりんもようのひこうきが そらをとぶことになりました。
きりんひこうきが はじめてそらをとんだひ。
[5]続きを読む
02月01日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る