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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 出張いまいまさこカフェ8杯目『企画という恋が終わるとき』
池袋シネマ振興会のフリーペーパーbukuに連載しているエッセイ『出張いまいまさこカフェ』の原稿を書く。6月下旬発行予定の次号で8杯目。3か月に一度の刊行だから、連載開始から24か月、2年になる。
8杯目のタイトルは『企画という恋が終わるとき』。恋愛のゴールが結婚だとしたら、企画のゴールは撮影、公開(放映)。テレビの場合、脚本家のところに話が来る頃には放映日やキャストなどが固まっている場合が多いので企画が流れることは少ないけれど、ホンづくりから出発する映画の場合は、もろもろの理由でゴールまでたどり着けないことが多い。わが本棚に並んだ脚本を眺めていると、熱い恋に落ちながら泣く泣く終止符を打った企画がコレクションのごとく居並び、よくこれだけボツになったものだ、と呆然としてしまう。過ぎ去った恋への懐古も込めて原稿を書いた。
ただならぬ失恋の数を見ても、企画という恋に関しては、わたしは恋多き女。「恋をして恋を得るのは一番目にすばらしいこと、恋をして恋を失うのは二番目にすばらしいこと」なんて格言があるけれど、恋をしたからには実らせたいもの。過ぎ去った恋も、いつか焼け木杭に火がついたりしないだろうか、と思ってしまう。
06月01日(日)
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