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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ マタニティオレンジ271 本を破った。はじめてぶった。
二週間前の風邪が治りきってなかったのか、わたしとダンナにうつした風邪をうつし返されたのか、熱海ではしゃぎすぎたのか、娘のたまが朝から発熱。熱と咳をタスキにして家族で風邪リレーになっている。

保育園を休んだたまは、熱のせいか、いつも以上に聞き分けがない。「魔の二歳児」に向けて日に日に活発になり、暴君化しているのだけど、風邪の熱でわがまま度も過熱気味。何が気に入らないのか、いきなり絵本のページをびりびりと破いてしまった。以前も図書館で借りた本を破ったことがあり、厳しく注意したのだけど、それが悪いことだとわかっていないのか、親が困ると知ってやっているのか。今度こそちゃんと言い聞かせなくてはと顔をのぞきこみ、目を合わせ、「本を破っちゃダメでしょう。本が痛い痛いって言ってるよ」と叱った。ところが、糊で破れ目をつなぎ合わせていると、またしても手を出してきて破ろうとする。「ダメ!」ときつく言い、手を取って甲を叩いた。激しい叩き方ではなかったけれど、親に初めてぶたれたたまは、しゅんとしおらしくなった。

カッとなって声を荒げたことも手を挙げたことがなく、おおらかに子育てをしているつもりだけど、単に甘やかしているだけなのかもという反省もある。しかることから逃げて、子どもを甘やかすというより親自身が甘えているのではないか。保育園の先生を見ていると、子ども相手にビシッとしかっていて、その本気の空気を察して、子どもたちも神妙におしかりを受けている。「𠮟るときはタイミングが大事。ぶれないことが大事」だそうで、悪いことをしたらその場ですぐにしかり、しかっている途中で態度を軟化させてはいけないらしい。大人が迷うと、子どもは戸惑う。厳しくするのは甘やかすよりずっと難しく、親のほうが試されている気がする。

(※パソコンをMacに変えたせいなのか、Windowsでは「しかる」の漢字が化けているとの指摘があり、ひらがなにしました。逆にWindowsで打った丸数字はMacでは文字化けします。互換性があるといいつつ、ところどころで破綻があるのは困ったものです)
04月21日(月)
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