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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 対岸の火事の後日談
昨日、興奮した勢いで日記に書きこんだ「お向かいボヤ」の速報には、とんだ続きがあった。朝、保育園に娘を送りに行って帰宅して以来、家にこもっていて、ボヤ騒ぎも家の中から薄く開けたドア越しに見物していたのだが、消火から約6時間経った夕方、マンションの外に出た。燃えたのはどのビルだろうとわがマンション前の道路を隔てた向かい側に目をやるが、どのビルにも変わった様子はなく、すすで汚れている部屋は見当たらない。おかしいなと首をかしげて、わがマンションを振り返った瞬間、わが目を疑い、驚きのあまり口が開いた。
脚本でよく「『!』となる」という表現を使うが、そのときのわたしはまさに、「!」となっていた。なんと、見上げたわがマンションの四階の一室が真黒になっていたのだ。「コ」の字型に建つマンションの始点にあたる場所にわたしの住む部屋が位置するのだが、ボヤを起こしたのは、その終点近い部屋。ハウスクリーニング屋さんも消防士さんも「お向かい」が燃えていると言った。「道路の向こう側のお向かい」だと思いこんだのは、一軒家で育った刷りこみのせいかもしれない。対岸の火事だと思っていたら、コの字の向かい側、同じマンションの同じフロアで火事は起こっていたのだった。ボヤで済んだからよかったものの、非常階段は火元の部屋近くにあり、ひとつ間違えばはしご車で脱出となるところだった。
道路の向こう側の火を消し止めるのに、なぜ消防士さんがうちのマンションンに押しかけるのか不思議だったが、謎は解けた。冷静に考えたら、背中にしょった消火器を噴射しても、道路の向こう側まで届くわけがない。消防士さんがわが家に安否確認に来たのも、「お向かいの火事でもご近所一軒一軒回るんだ」と感心したが、同じフロアであれば納得。そりゃあハウスクリーニング屋さんも引き返しますわな。今思えば、わが家に現れたときのハウスクリーニング氏は不安げな顔をしていた。「お向かいが火事みたいですけど、それでもやりますか」と確認したら、「お向かいだったら大丈夫でしょう」と依頼主であるわたしが答えたので、そう言うならと車を停めに行ったのだった。ところが、消防車が押しかけてマンションに近づけなくなり、こりゃあ掃除どころじゃないと判断したのだろう。何度かけても依頼主の電話が通じず、「もしや、火が回って……」と余計な心配をかけてしまったとしたら申し訳ない。
マンションの管理人さんによると、燃えたのはベランダに置いた室外機。自然発火だとしたら怖い。道路に面したベランダが火元だったので、すごい煙が外に出て、通行人は「大火事!」だと思い、大量の消防車出動の騒ぎとなったらしい。その車列はわが家から百メートル以上離れた整骨院まで延び、整骨院のウキちゃんは白衣のまま野次馬見物に飛び出したとか。「消防士さん、叱られてましたよ。ククク」とウキちゃん。助手席から降りた消防士が後部座席の部下に「お前らも行くんだよ!」と怒鳴っていたそう。そういえば、ずっと檄を飛ばしている隊長風の人がいたから、同じ人かもしれない。整骨院でもボヤの話で持ちきりだったけれど、「同じフロアが燃えているのに気づかなかった」わたしが話題賞をさらった。
今夜の子守話は、最近たまが大好きな「ゾゾ(ゾウ)」の話。最初に覚えた歌が「ぞうさん」。緑色のゾウのジョウロと遊びたくてお風呂に入り(「ゾゾがお風呂入りたいって」と言うと、服を脱いでくれる)、お風呂から出るときは一緒に連れて出るので、床はびしょびしょ。
子守話H「ぞうさんのにじいろシャワー」
ゾウのゾゾは ゆめを見るのが だいすき。
ゾゾのおはなのシャワーは ゾゾが見た ゆめの色。
月ようび リンゴをおなかいっぱいたべる ゆめを見たから 赤色のシャワー。
火ようび お日さまにだっこされる ゆめを見たから オレンジ色のシャワー。
水ようび お月さまにとんでいく ゆめを見たから 黄色のシャワー。
木ようび 森でかくれんぼする ゆめを見たから 緑色のシャワー。
金ようび 空におえかきする ゆめを見たから 青色のシャワー。
土ようび 海のそこをたんけんする ゆめを見たから あい色のシャワー。
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02月15日(金)
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