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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ マタニティオレンジ146 コンロの火を消した犯人
床にどすんとおむつが落ちていた。10か月半になった娘のたまは、おむつを留めているマジックテープを自分ではがせるようになったのだ。暑いからとおむつ一枚にしておいたら、おむつまで脱ぎ捨て、素っ裸になってしまった。二本足で立つことを覚え、あいた二本の手がいたずらをしたくてうずうずしている。テープレコーダーのテープは引き出され、これはもう聴かないテープだからいいやと放っておいたら、いつの間にか食いちぎられていた。テープをつなげたら、元の長さになるだろうか。一部が胃に納められていないことを祈るしかない。
好きこそものの上手なれ、いたずら道は極め甲斐があるらしく、日に日に高度なわざを身につけていき、親の想像を超えたことをやってのける。やかんを火にかけたつもりが、なかなか湯が沸かず、ガスコンロを見ると、つまみが「止」になっていた。やかんはほんのり熱を放っていて、火をつけ忘れたのではなく、ある程度時間が経ってから止めたことを物語っている。首をかしげ、もう一度つまみをひねり、犯人がわかった。火がついた気配を察した娘のたまが猛スピードのハイハイでコンロ下までやってくるなり、つかまり立ちしてつまみをひねったのである。「止」の方向がたまたま回しやすかったようだが、逆だったら膨らんだ炎に巻き込まれる危険だってあったかもしれない。まだまだガスに悪さはできないとたかをくくっていたけれど、とんでもなかった。それにしても、コンロのつまみをひねるなんてこと、いつの間に覚えたのだろう。火をつけるときまではコンロに無関心だったところを見ると、つまみとガスの火の関係を理解しているようにも思われる。そのうち手首のスナップがきくようになったら、点火を試みてしまうかもしれない。末恐ろしいなあ。
07月14日(土)
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