ID:93827
脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
[787466hit]
■ マタニティオレンジ41 お食い初め
お食い初めといえば生後百日のお祝いなのだが、大安の日曜日を待って、生後百十日の今日に執り行う。ダンナの両親と妹、わたしの大阪の母が集まり、まずは近所の神社にお参り。先週から続いた雨が上がり、久しぶりのいいお天気。
会食はわが家にて。ダンナの両親はおめでたいことは午前中に済ませることにこだわるが、わたしの段取りが悪く、いただきますをしたときには正午を回ってしまっていた。食事の準備で授乳が遅れ、おなかを空かせたたまは大泣き。祝い膳を前に、じいじに抱かれての記念撮影は、泣きじゃくってひどい顔。苦笑するじいじとのコントラストが可笑しくて、これもいい写真だねと笑いあう。

メニューはダンナの幼なじみの魚屋てっちゃんが今朝焼いてくれたお頭つきの立派な鯛、てっちゃんとこで分けてもらった鯛のアラで作った潮汁、ダンナ母が早起きしてふかした栗入りの赤飯。そして、築前煮は昨夜、ダンナ母の出張指導のもと初挑戦。
@下ごしらえ。
●こんにゃくを熱湯にくぐらせ、7ミリ厚に切って真ん中に切れ目を入れてくるんとひっくり返し、ひねりをつける。
●にんじんを花形でくりぬき、下茹で。
●ごぼうを薄いペンネ状に切って下茹で。
●蓮根を7ミリ厚に切る。
●椎茸をぬるま湯でもどす(煮る前の晩から一晩水につけておくと、もっといいだしが出る)。
●里芋を熱湯に入れて皮をむき、下茹で。
●鶏もも肉をひと口大に切る。
A鍋にごま油を熱し、鶏肉を炒め、酒、砂糖、しょうゆで味付け。いったん鶏肉を引き上げる。
BAの汁に調味料(しょうゆとみりん)とだし汁を足し、しいたけ、こんにゃく、ごぼう、にんじん、蓮根を順に入れ、味を含ませながら煮る。
C里芋はくずれやすいので最後に。里芋が汁を吸ってなくなるぐらいがちょうどいい。
D野菜が煮えたら鶏肉を鍋に戻す。
という手順で、おふくろの味を伝授してもらう。結婚6年目にして「煮物ってどうやるんですか〜」と泣きつく嫁とは情けないが、一晩置くといい感じに味がしみて、われながら上出来。お悔い初めにならずに済んだ。娘が物心つく頃には、おふくろの味も軌道に乗るだろう。
お宮参りに行った明治神宮でいただいたお食い初めセットとご近所仲間からお祝いで贈られた銀座小夏の器をまぜて盛り付ける。ダンナ母が持ってきた紅白のムースを花形に抜いたもの、ダンナ父が買ってきた十円饅頭と大阪の母のお土産の和菓子が彩を添え、見た目も華やかな祝い膳となった。
お食い初めといっても実際には食べる真似をするだけなのだけど、初めて鯛を目の前にした、たまの反応がおかしかった。「あら、これは何かしら?」と首をかしげ、くんくんとにおいをかぎ、次の瞬間、顔をうずめるようにして鯛にしゃぶりつき、塩を振った皮をペロペロとなめ出した。その後に見せた「しょっぱ!」の顔は忘れられない。人生初の塩味に出会った瞬間に立ち合い、家族で大笑い。
明治神宮のお食い初めセットに同封されたリーフレットを後で見ると、「食初は生誕より百日または百十日・百二十日に行うのが通例」とある。百十日目がお日柄もお天気も良い日と重なり、何よりだった。
12月10日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る