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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ パコダテ人ロケ4 キーワード:涙
涙のモーニングコール ■朝五時半、湯の川観光ホテル前に戻ってくる。今日の撮影も夜からなので、加藤さん、小山さんと「昼にラーメンを食べに行こう」と約束。わたしたちは就眠モードだったが、石田さんは引き続き運転手モード。いつ寝ているんだろうか。ひと風呂浴びて、昼まで寝るぞと布団にもぐりこむ。朝日が射し込んでまぶしかったが、間もなく眠りに落ちた。だが……九時過ぎ、携帯電話が鳴った。涙の準備中 ■せっかく早起きできたので、目覚めのコーヒーでも飲もうかと部屋を出る。朝食券を使っておかわりし放題の牛乳とコーヒーでカフェオレが飲めたら最高だったのだが、あいにく朝九時で終了。喫茶『はまなす』へ向かう。と、非情にも『準備中』の札が。「ただ今の時間はレストラン『イタリアントマト』をご利用ください」とある。もう十一時。ランチバイキングの時間だ。行ってみると、デジャヴのように松田美由紀さんがいた。そして、窓際の席には徳井優さん。昨日挨拶しそびれたので、自己紹介する。松田さんとテーブルに着き、コーヒーとサラダとフルーツを取る。松田「函館は初めてだったけど、昔の建物がよくきれいに残ってるなって感心した。こんなにいい建物が残ってるんだから、アートに力入れて欲しいわね。音楽とか映画とか」 わたし「函館にも映画祭あるんですよ」 松田「あら、そうなの? 芸術の街として育って欲しいわね」 それから話は、江差で食べたトウモロコシのことになった。 松田「もぎたて、ゆでたてで超おいしかった。ツヤといい、ふっくらした感じといい、自然のすごさを思い知るわね」 この人の「物事をエンジョイ するチカラ」には底知れぬものがあるし、それを表現するエネルギーもすごい。
涙の修行中 ■そこにドヤドヤと橋内さんたちが入ってきて、松田さんはそちらのテーブルに移動した。入れ違いに石田さんが隣のテーブルに来た。石田さんはCMの世界を飛び出してきた人だ。「映画を作る!」と宣言し、「タダで使ってください」と前田組のアシスタントプロデューサーに名乗り出た。「涙の」というのは石田さんが泣いているわけでは決してなく、「無給(&無休)でよくここまでやるなあ」と、見ているこちらが泣けてくるのだ。わたし「広告と映画は、やっぱり違いますか」 石田「違いますねー。映画のほうが断然、やること多いですよ」 わたし「人手が足りないってのも、あります?」 石田「大いにあります」 わたし「映画に飛び込んだのは、正解だったんでしょうか?」 石田「さあ……(長い間)……どうなんでしょう」 少なくとも、スタッフに「広告の同志」である石田さんがいてくれたことは、映画界新参者のわたしにとっては心強かった。石田さんの上司や同僚だった人がタイトルロールに石田さんの名前を見つけて、「あいつ、やるな」と誇らしくなるような作品になればいいなと思う。

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09月26日(水)
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