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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ カンヌレポート最終ページ
(勤務していた広告会社マッキャンエリクソンに提出したカンヌレポートより)
早い早い。今日は延ばしていただいたレポート提出日。カンヌから帰ってひと月余り。あっという間だった。その間にも報告などが入り、いろんな人に「どうだった?」と聞かれ、自分の中ではまだカンヌが続いている気がする。
思い起こせば、廊下でいきなり遠崎さんに「今年のヤングコンペ出ない?」と聞かれ、「出ます!」と答えたのが2月上旬、半年前だ。遠山とのペアでマッキャンから推薦されることになり、心は一気にカンヌへ。作品集づくりをしながら「丸6年もやってて人にいばれる作品が少ないなあー」と発見したのも今回の収穫だった。わたしにとってコンペ出場は、自分・広告・世界というものを見つめ直す機会となったのである。
すっかり行く気になっていたものの、実は2月26日ACC国際部会で審査があった。5社に声をかけたが結局名乗り出たのはマッキャンと東急。すんなりわたしたちに決めていただいたらしく、そのGOを受けて、頭はコンペモードに。ちょうど遠山とFOXの仕事で組むようになり、日々の仕事に追われつつもカンヌの話をできたのがよかった。
5月に坂田さんの紹介で杉山恒太郎氏に会いに行き、海外受賞CMを見ながら最近の公共広告について話をうかがう。2週間後、杉山氏の部下であり、2年前のコンペの日本代表ADだった高草木さんに会いに行き、「技術では日本は負けてないが、公共広告をつくるマインドができていない。世界で何が起きているかを知るべきだ」と言われる。
国際的に活動している公共団体をインターネットで調べたり(去年のカンヌの電話帳に載っている団体名で検索)、国連大学で資料を集めたり、NYフェスティバルの受賞作を写経したり。調べてみると、世の中にはありとあらゆる公共広告が存在することがわかった。分類してアルファベット順に並べてみると50近くのジャンルに。「レントゲン写真を寄付しましょう」「花火を安全に取り扱いましょう」「糖尿病に気をつけましょう」「サイを密猟から守りましょう」「ティモール人迫害に反対してインドネシア製品をボイコットしましょう」「障害者用パーキングに停めるのをやめましょう」などなど。日本では気づかない問題に目を向けるきっかけができた。
コピーのリズムをつかむには写経が効果的と言うが、実際、英吾ではお気楽レターしか書いたことのないわたしには、英吾のコピーがどういう単語をどう並べて作られているかがなんとなくつかめて、よかった。やはりコピー的な英語というものがあり、レトリックを使ったりして気の利いた文章になっていた。
カンヌ出発直前には去年の代表だった博報堂の金子君、須田さんと審査員だった笠井さんに会いに行った。
コンペ本番の話は飛ばして、帰国後の話。
7月中旬にユニ通信の菊地さんの取材を受け、7/12(月)号に掲載された。
7/26は博報堂へ出向き、ACC国際部会で報告。選んでいただいたお礼とコンペの戦いぶり、結果を話した。
8/2は過去3回のコンペ出場ペアが集まってACC会報用に座談会(掲載内容)。初めて会った電通コピーライターの山上さんも熱い人だった。「日本は広告だからみんなにメッセージしている。海外はadvertising(前を向いている人を振り返らせる)だから一人に向けてメッセージしている」「自分たちは(消費者ではなく)クライアントを満足させるためにブリーフィングを真面目に読んで答えを出そうとする」など面白い話が聞けた。
8/5はJAAAの座談会に一人で出席。他のメンバーにはI&Sに行った元同期の本多君、電通の高崎さん、大広の小倉君(マルチネスからエトランジェまで歩きながらJAPANESE論争した子)。「自分の考えてたアイデアをことごとくやられて不愉快だった」「海外では賞を取ると大きくステップアップするから自腹を切ってでもアイデアを通そうとする」「サラリーマンではなくクリエイターで飯食ってる」など活発な議論に。カンヌ事務局長のハッチェル氏は日本人が嫌いらしく、審査員の田中氏は握手のときすっとばされたそう。そういう話を聞くと、カンヌは日本人に冷たい側面もあるのかなーと思ってしまう。
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08月09日(月)
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