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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ つなげる・つながる三連発@舞鶴・日星高校
それぞれの発想から台詞を膨らませた実演発表も、ぶっつけ本番とは思えない完成度。なにせ毎日生徒を前に舞台に立っているわけなので、学校の先生の舞台度胸というのは大したもので、発表慣れしているし、声も大きいし、そこらの役者のワークショップよりも役者がそろっている。先生方の熱演を生徒に見せたら、「同じお題でこんなにいろんなお話が作れるのか、ここまで飛べるのか」と驚いてもらえるのではないだろうか。
日頃の教員研修とは趣の異なるワークショップで先生方も普段使わない脳の筋トレができた様子。大切なのは、この体験をどう次につなげるか。「投げる『?』を工夫すれば、面白い『!』が返ってくるかもしれない」という発見を、生徒達との関わりにどう活かしていくか。
質疑応答では「グループの中で意見が分かれたとき、どうまとめるのか」という質問があった。異なる意見のぶつかりあいが化学変化を起こすことで、石ころは磨かれ宝石になるのだけど、交通整理がうまくいかないと衝突、分裂で終わってしまう。慣れるまでは先生が進行役をつとめてクラス全体でアイデア出しをするか、グループごとに先生がつく必要があるかもしれない。大事なのは、自分と違う意見を否定しないこと、自分の意見を押しつけないこと、異なる意見からの新発見を楽しむこと。
アイデアを上手に「拾う」「つなぐ」ことができるチカラは、自分と異なる人と互いを尊重しながら渡り合うチカラになる。「石ころだからつまらない」のではなく「どこをどう磨けば光るだろう」と考えるだけで、宝の持ち腐れは宝の山に変わり得る。アイデアも、人も、クラスも、学校も。そのことを実践で試すことができるのは現場にいる先生達。今日のワークショップの石ころがこれからの学校生活のさまざまな場面で磨かれますように。
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02月20日(金)
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