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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 「日常はドラマの宝庫」三原台中学校講演
まったく、なんと融通のきかない中学生であったか。今のわたしなら、喜んで広めてもらうところなのに。
そんな吉田先生とのいざこざも、数十年経って日記(先生に見せなくなってからも続けていた)を読み返すまでは忘れていたのだけど、先生には謝っておきたくて、講演前に話したら「わたしは覚えていましたよ」。いつもう一度日記を見せてくれるかと待ち続けてくれた先生と、裏切り続けたわたし。でも、わたしの日記を楽しんでくれた先生のおかげで、わたしは書くことをやめなかった。
わたしと数十冊単位の交換日記をしたのんのんも聞きにきてくれていた。あの頃の不器用で悩んでばかりだった自分たちに、今日みたいな日が待ってることを教えてあげたいねと、講演の後、感想を交わした。
話を講演に戻して、6年前に開いた「高倉台小学校、三原台小学校、三原台中学校合同同窓会」の日の日記を最後に読み上げた。2005年10月30日(日)同窓会は最高のセンセイを今朝携帯メールに送っておいた。日記を何年もつけていると、同じ日付の日に似たような出来事が起きている偶然に気づくことがある。6年前の今日はプレ同窓会で6時間しゃべり、6年前の明日は同窓会本番だった。
中学校時代はとくに愛校心もなく、迷いと悩みの真っ只中にいたわたしだけど、あの同窓会で、同級生という宝物を見つけたのだった。
面白い人生、ドラマティックな人生は求めて手に出来るものではないけれど、今自分が生きている「人生を面白がる」ことはできる。その気持ちがあれば「日常はドラマの宝庫」になる。
質疑応答では、「英語の勉強のコツは?」「子どもを甘やかす今の子育てについてどう思うか?」「母校の名前を他の作品の登場人物につけたことは?」といった質問が出た。たまは講演の間わたしに抱きついたり、わたしの足元に寝そべったりで、これぞ甘やかしの悪しき例なのだけど、「叱ってくださる子育ての先輩がいらっしゃるのはありがたい」と答える。
地区の防犯担当の方が「三原の先生方がいかに一生懸命やってくださっているか、ぜひ知っていただきたい」と話され、会場から大きな拍手。マイクを奪ったたまが絶妙なタイミングで「ありがとうございます」。
今日の内容を聞いてまとめられた素晴らしいお礼の言葉と立派な花束を頂戴し、無事終了。聞いてくださった方々から感想をいただいている間に、吉田先生は姿を消していた。
校長室でPTA新聞と泉北コミュニティの取材を受ける間、たまはPTA役員さんの3歳の娘さんと仲良く遊び、校庭に出た後保健室で遊んでもらい、終始ご機嫌。
教頭先生が「取材は15分ほどで終わらせます」と事前に言われていたのだけど、そんな短時間に終わるはずはないので「時間はたっぷり取ってください」と伝えておいたが、気がつけば2時間経っていた。
同級生たちがお昼を食べているファミレスに3時前に合流。そこから6時過ぎまでサラダバーとドリンクバーで粘る。中学校時代はほとんどしゃべったことのない子もいて、それが面白い。
そろそろまた同窓会したいなあと言って別れた。
追伸。11/13に書いた漢字一文字日記。
〈母校・堺市立三原台中学校で「日常はドラマの宝庫」と題して講演した10/29を漢字一文字で表すと「宝」。同級生やその家族もたくさん聞きに来てくれ、悩みと戸惑いの中にあった中学時代が時を経て自分を支える宝物になったことを実感。〉
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10月29日(土)
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